くらし 今、公共交通がピンチです(2)

■公共交通を補完するのってこタクシー
公共交通機関である路線バスを補完し、路線バスが走っていない交通不便地の解消や公共施設への足の確保を目的に、デマンド乗合タクシー「のってこタクシー」を平成27年度から開始しました。また、令和元年度からは一定の条件に該当する高齢者や妊婦さんを対象にした「のってこ優タクシー」も運行しています。町内に65か所設置された停留所から停留所までを片道300円(優タクシーは200円)で移動できます。
令和6年度には年間利用者が延べ1万人を超え、住民の足として利用されています。

■コンパクトな町だからこそデマンドタクシーが合っている
[加茂タクシー株式会社社長 大江正泰(おおえまさひろ)さん]

▽久御山町のために
「久御山町でやっている以上、久御山町のために頑張っていきたい」そう話すのは加茂タクシーの大江社長。事業開始当初から「のってこタクシー」の委託事業者として久御山町民の生活を支えてきました。
「買い物や病院など町内の行きたいところに安価で移動できる。コンパクトな町だからこそ、デマンドタクシーが合っているのかもしれない」と利用者数が増加している理由に触れ、「今でも利用者さまから『ありがとう』と手紙が届くこともある。地域のタクシー事業者として嬉しいね」と微笑みます。

▽工夫してやっていきたい
一方で「50年前と比べるとドライバーは半分ぐらいになっていて、業界的に人手不足は避けれない課題やね」と時代的な難しさを口にします。「地域の足としてサービスの向上は常に心がけているが課題もいろいろある。そこはAIの導入など工夫してやっていきたいと思っている」と地域のタクシーとしての将来を見据えます。

■のってこタクシー、ええわこれ。
のってこタクシーを利用している長岡さんに話を聞きました。
「のってこタクシー、ええわこれ。僕はのってこ優タクシーを利用している。優タクシーは1回200円で町内を移動できるし助かってるわ」と笑顔で話してくれます。

[のってこタクシー利用者 長岡幸夫(ながおかゆきお)さん]
▽僕の毎日の足
以前はどこに行くのも自家用車で移動していた長岡さん。「事故をする前にと思って、数年前に免許を返納してからのってこを利用し始めた。始めは1時間前に予約しないといけないから不便やなと思っていたけど、今では僕の毎日の足になっている。役場や郵便局に行くのも困らない」と自家用車がない生活でも不便は感じていない様子。

▽人との出会い
メリットは他にもあると言い、「停留所でタクシーを待っているといろんな人が声をかけてくれる。帰りは荷物を持ってくれたりもするからほんと助かるし嬉しい」と自家用車で生活していた時にはなかった人との繋がりが生まれています。
「この年になると一日中家にいることも少なくない。出かけるにも移動手段に困ることが多い。その点、久御山町はのってこタクシーがあるから、今でも好きな時に出かけられるし人と繋がれる。みんなももっと利用したらいいのにな」と長岡さんは話します。

▽未来に目を向けて
年齢や家族構成などのライフスタイル、そして、時代の変化により移動手段は変化していきます。
未来に向けて、今から移動手段を考えていきませんか。

■高齢者専用バス回数券等の購入を助成しています
毎年4月1日現在、70歳以上の人はバスとのってこタクシーの回数券を合計5冊まで半額で購入できます。
詳しくはこちら(本紙7ページにQRコードを掲載しています)

問合せ:福祉課

■運転免許自主返納を支援しています
運転免許を自主返納した人に「ICOCA」か、「のってこタクシー利用回数券」3,000円分をお渡ししています。
詳しくはこちら(本紙7ページにQRコードを掲載しています)

問合せ:建設課

■のってこタクシー・のってこ優タクシーを利用するには申請が必要です。
※窓口が異なります。

▽のってこタクシーの申請は新市街地整備課へ
詳しくはこちら(本紙7ページにQRコードを掲載しています)

▽のってこ優タクシーの申請は福祉課へ
詳しくはこちら(本紙7ページにQRコードを掲載しています)