健康 貝塚市薬剤師会

■ヒートショックと心不全
寒さが増すこれからの季節は、ヒートショックの危険が高まります。ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室などに移動した際、急な温度変化で血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす現象です。特に高齢者や高血圧、心臓病をお持ちの方は注意が必要です。入浴前に脱衣所や浴室を暖め、湯温は41℃以下、入浴時間は10分以内を目安にしましょう。
ヒートショックは心臓に負担をかけ、心不全の悪化につながることもあります。心不全は、心臓の働きが弱まり、息切れやむくみ、疲れやすさなどの症状を生じる慢性の病気です。
近年は治療が大きく進歩し、「ファンタスティックフォー」と呼ばれる4種類の薬(ARNI・β遮断薬・MRA・SGLT2阻害薬)が標準的な治療として注目されています。これらを適切に組み合わせることで、心臓の負担を軽減し、再入院や重症化を防ぐ効果が期待できます。
寒い季節こそ、体調の変化に敏感になり、息切れやむくみなどのサインを見逃さないことが大切です。気になる症状があれば、早めに医療機関へ相談しましょう。

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