- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府貝塚市
- 広報紙名 : 広報かいづか 令和7年10月号
■はばたこう明日へ 平和のために自分たちができること
市内の小学校では、毎年8月に平和登校を行っています。これは戦争がもたらした悲劇を忘れないため、そして平和について考えるためです。
永寿小学校では今年、登校日の前に各学年で戦争に関する映像教材を視聴し、平和学習に取り組みました。この学習は、学年が上がるごとにより考えを深められるようになっています。
低学年では、空襲時の少女と母親との別れを通して、戦争の悲惨さと平和の尊さを描いた物語から、自分の身近な家族の命をも奪う恐ろしい戦争について考えました。中学年では「お母さんの木」という子どもを戦地に送り出す母親の思いを描いた話を通して、戦争が家族にもたらす悲しみや不安について学びました。高学年では、社会科の学習を中心に教科書や資料集、インターネットを使った調べ学習などで戦争の恐ろしさ、命の尊さについて考え、自分の思いをまとめたうえで、NHKのスペシャル番組として放送された「きのこ雲の下で何が起きていたのか・広島で被爆した子どもたち」を視聴しました。番組では、原爆投下直後に撮影された一枚の写真からたどる原爆被害や被爆された方々の思いが語られていました。映像を通して当時の様子を知った子どもたちは、胸が痛くなるような思いをしたようです。特に6年生にとっては、2学期の広島への修学旅行に向けた大きな一歩となり、心に残る大切な時間になりました。
このような学習を通して感じたことを、子どもたちは葉っぱに見立てた紙に書き「平和の樹」と名付けた掲示板の樹に貼りました。そして、平和登校日には、各学年の子どもが平和学習で学んだことや感じたことの発表を行いました。
広島へ行く6年生にとっての今後の課題は、一人ひとりが自分にできることは何かを考え、次の学習につなげていくことです。戦争を経験された方々の思いを聞き、身近にいる友だち、家族、そして他人の思いにふれながら自分の思いを深めていくことで、平和についての考え方も変わっていきます。「平和のために自分ができることは何か」を自分ごとで考え、一歩ずつ平和な未来を築いていくことをめざします。
永寿小学校の平和の樹には、やさしさと悲しさ、二度と戦争をおこしてはいけないという思いや、平和のためにできることを懸命に考えた子どもたちの気持ちがあふれています。この平和の樹が子どもたちの心の中で根をはり、枝を伸ばしていってくれることを願っています。
問合せ先:学校教育課
【電話】072-433-7113
◎詳しくは、ホームページでご確認いただくかお問合せください。参加費や費用などの記載のないものは無料です。
