子育て 市長コラム

■地域で子どもを見守る環境づくり
あったらいいな、貝塚ならではのこんな子どもの居場所

かつて子どもたちは、大家族のなかで育ったり、家の近所で遊んでいるところを地域の人々に見守られながら成長しました。
私も三世代同居の7人家族で育ち、両親が共働きで不在がちでしたが、家では祖父母やきょうだいがおり、外では近所の人が気さくに声をかけてくれたりと、寂しい思いをすることはありませんでした。
しかし近年、核家族化や共働き家庭の増加が一層進行し、さらに地域のつながりの希薄化、自由に遊べる場の減少などの事情も相まって、子どもが孤立しやすい状況が生まれています。
このようななか、昔と同じように人と人とのつながりを感じ、安全で安心できる子どもたちの居場所づくりが今こそ求められています。そこで本市では、都会すぎず田舎すぎず、祭礼文化を背景に地域で子どもを育む風土が根付く強みを生かした居場所づくりに取り組んでいるところです。
まず、社会教育施設を活用した居場所として、大学生がチューターとなり、子どもたちの勉強をサポートしたり思春期ならではの悩みを聞いたりする「現代版寺子屋」、歴史展示館や図書館では、子どもたちが友達と一緒に読書や宿題ができるスペースを用意しています。
また、市民団体の皆様が手がけている子ども食堂も子どもが安らげる居場所であり、行政はその運営を支援しています。さらに、今年度からの新規プロジェクトとして、本を通じて子ども同士や子ども・おとなが交流できる「まちライブラリー」の開設・運営の支援を始めようとしているところです。
集団で遊ぶことが好きだったり、静かな場所が好きだったり、様々な特性をもつ子どもにあった居場所、あるいはおとなが昔遊びを、子どもがスマホの使い方を互いに教え合い、多世代が集い共に楽しめる居場所、さらには貝塚ファミリー劇場の「こども市」のような子ども自身がつくる居場所など、おとなに見守られながら自主性を育めるバリエーション豊かな居場所を市内各所に、公共・民間の別にかかわらず、増やしていければと考えております。
このような趣旨にご賛同いただける事業所様などございましたら、ぜひ、子ども相談課までご連絡ください。

問合せ先:子ども相談課
【電話】072-433-7022