- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府河内長野市
- 広報紙名 : 広報かわちながの 令和7年6月号
TEAM KAWACHINAGANO
小学校に作業療法室(ハビリテーションルーム)導入へ
~教育・医療・福祉の連携で「誰一人取り残さない」まちへ~
現在、本市の小・中学校のうち、約7%の子どもたちが支援学級で学んでいます。また最近の国の調査によると、通常の学級で学んでいる子どものうち、発達上の特性等により特別な教育的支援を必要とする割合は、小・中学校で約8.8%と推計されています(私は「障がい」という言葉を極力使いたくないので、「特性」という表現をあえてさせていただきます)。
「ことばの発達がゆっくり」、「特定分野の勉強が苦手」、「集団生活が苦手」など発達の特性は様々です。幼少期の段階から特性に気付き、苦手分野をサポートし、得意分野を伸ばすことで、その子どもの可能性を引き出し、自己肯定感を高めることが大切です。
本市においては、理学療法士などが巡回して相談に応じるなど、一人ひとりに適応した支援を行なっていますが、こうした支援体制をさらに充実させるため、新たに作業療法士や言語聴覚士などの医療的専門職を「配置」し、教員と連携しながら学校現場で医療的な見地からアプローチを行います。そして、特性のある子どもの目標を定め、その目標達成に向けて伴走支援します。これにより、子どもの「困り感」の解消とともに、特性に応じたサポートが可能となります。
「誰一人取り残さない」という強い思いをもって、教育・医療・福祉の連携を具現化し、体制を構築します。なお、本制度を導入する自治体としては「関西初」となり、教育施策のロールモデルをめざします。
※「ハビリテーション」とは、もともと持っている能力を最大限に活かして、さらに発達を促す療法をいいます。