くらし 市史だより Vol.310

■市史編さん室がまなびのプラザへ! 古文書たちの引っ越し
市史編さん室が市役所分館からまなびのプラザ内へ5月に移転します。分館で過ごした10年を振り返ると…。

スタートして29年目を迎える市史編さん事業。『和泉市の歴史』全9巻のうち、最終巻の準備を進めています。ゴールは間近、というところでしょうか。
29年前、今はなき市民会館2階の小部屋で市史編さんは始まりました。一時市役所庁舎内へ移ってから市民会館の1階に戻り、そこで十数年を過ごしました。しかし、2015年、耐震の問題などから市民会館が解体されることになり、市役所分館(府中町四丁目20〜2)の2階に引っ越すことになりました。
市役所分館での10年間には、様ざまな出来事がありました。2018年の台風21号の被害や、2020年から流行した新型コロナウィルスは記憶に新しいところです。分館周辺の景観も大きく変わりました。2018年に総合医療センターがオープン、隣接して槙尾川公園が整備されました。旧市民病院跡地には消防本部が設置され、昨年12月に稼働しています。市役所庁舎も2021年に新しく立て替えられました。このような公共施設の相次ぐ移転、リニューアルは、かつて和泉市ができた際に建てられた施設が老朽化し、いっせいに建て替えの時期を迎えたことが背景にあります。
市史編さん室のあった市役所分館(元勤労青少年ホーム)も例にもれず、今年度解体されることになりました。隣接する教育センター(元市立図書館)とともに老朽化が進んだためで、これにともない、市史編さん室はまなびのプラザ(まなび野2)内に移転します。
29年の間に歴史の調査は進み、収集した資料は膨大な量になりました。分館へ引っ越した当初余裕のあった保管スペースも、ここ数年所蔵者から寄贈あるいは寄託される古文書や資料が増えたことで、手狭になってきました。
移転先のまなびのプラザ内にはいずみの国歴史館があり、二つが一緒になることで歴史資料の収集、保管だけでなく公開の機能がより充実するという利点があります。
間もなく「和泉市の歴史」全9巻の刊行をもって編さん事業は終了しますが、その代りに文書館(もんじょかん)機能を備えたいずみの国歴史館として再スタートし、市史編さんで収集した地域資料を引き継ぎ、保存、公開を行っていきます。これに加えて特定歴史公文書の保存・公開も行います。もちろん市の歴史資料の収集、調査研究も文書館で引き続き行っていきます。
新しい市史編さん室は、来年の再スタートへ向けて市民の皆さんがより利用しやすくなるようバージョンアップします。引続き市史編さん事業へのご協力をよろしくお願いします。

問合せ:市史編さん室(いずみの国歴史館内)
【電話】53-0802