- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府摂津市
- 広報紙名 : 広報せっつ 令和7年8月1日号
摂津市の新たな魅力を発見する「アンドせっつ」では、市で輝く人々や街の魅力を不定期でお届けしていきます。
今回は、鳥飼銘木町にある「パプアニューギニア海産」の代表、武藤北斗さんにインタビューしました。こだわりのパプアニューギニア産の天然エビや、一風変わった働き方を実現した秘訣について語っていただきました。
・武藤 北斗(むとう ほくと)さん
父親の経営するパプアニューギニア海産に就職。東日本大震災により石巻市の工場を失い、大阪府に拠点を移す。2020年摂津市鳥飼銘木町に新工場を設立し、翌年、代表取締役に就任。「好きな日に働く」「嫌いな仕事はしてはいけない」といった新しい働き方に注目が集まる。
商品を摂津市ふるさと納税返礼品として出品中。著書は「生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方」。
◆こだわりの天然エビを使用して、みんなが働きやすい職場へ
◇ーパプアニューギニア海産のエビのこだわりは何ですか?
「高品質のパプアニューギニア産の天然エビを漁獲して、船上で急速冷凍するので鮮度がいいことです。それに、工場では薬品や添加物を一切使っていません。エビを解凍して、鮮度を保ったまま素早く加工しています。シンプルに、それが『美味しさ』の理由ですね。」
◇他に工夫していることは?
「工場の清掃には、すべて無添加の石けんを使用しています。海の環境保全や従業員の手荒れ防止のためです。」
◇一風変わった働き方を取り入れたのはなぜですか?
「『フリースケジュール※』や『嫌い表※』など、他ではなかなか見ない働き方を取り入れていますが、きっかけは東日本大震災でした。震災で石巻市にあった工場が流されてしまい、大阪府に拠点を移すことになりました。そのときに、一緒に大阪まで来てくれた社員が辞めてしまい、自分とパートさんだけに。そこで、これまでの働き方を見直す必要がありました。」
「小さな子どもがいる母親が、休みやすいと働きやすいと言ってきたときに、一般的な会社では『月に1、2回だったら大目に見るよ』となるところでしょう。でも、うちでは、連絡なしで休めるといった突飛なアイデアを出していきましたね。単純にみんなの話にしっかり耳を傾けて、『どうすればいいのか』を一緒に考えてきた結果が、今の働き方につながっています。」
◇広報せっつの読者へ一言どうぞ!
「毎月第3土曜日に工場の前でエビの即売会を実施しています。地域の皆さんにどんどん来てもらいたいです。」
「8月から、海老フライ専門店を開く予定です。出勤人数によって定食の値段が変わるなどちょっと変わった取り組みのお店です。詳細は下記QR(インスタグラム)へ」
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従業員の働きやすさを追及した職場づくりを進める武藤社長。気になる人はぜひ訪れてみては。
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※用語解説
・フリースケジュール…連絡なしで出勤・欠勤ができる仕組み。
・嫌い表…従業員が「嫌いな仕事」や「やりたくない仕事」に×(バツ)を付け、その仕事を「やってはいけない」という制度。
問い合わせ:広報課へ