- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府摂津市
- 広報紙名 : 広報せっつ 令和7年10月1日号
◆国立健康・栄養研究所×摂津市(第4弾)
市民の健康・栄養とウェルビーイングに関する縦断調査(摂津スタディ)結果
昨年(令和6年)の2月~4月に18歳以上の市民へ実施したアンケート(摂津スタディ)で、1万4千人を超える回答がありました。
摂津スタディの結果について、第4弾では「フレイル」に関する結果をお知らせします。
・第1弾「運動」広報せっつR6.10月号
・第2弾「栄養・食生活」広報せっつR7.2月号
・第3弾「社会とのつながり」広報せっつR7.6月号
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◆「フレイル」を知って、健康寿命をのばそう
「フレイル」という言葉をご存じですか?フレイルとは、年齢とともに心身の機能が衰え始め、ささいなきっかけで介護が必要になりやすい状態を指す言葉です。
「フレイル」は、筋力や体力の低下といった身体的な問題だけでなく、気力の低下などの精神的な問題や、人とのつながりが少なくなる社会的な問題も関連しています。
しかし、フレイルの状態であっても、適切な対策をとることで健康な状態に戻すことができると言われています。フレイル対策には、体を動かすこと、バランスの良い食事をとること、口腔ケアを行うこと、社会とのつながりを持つことが大切です。
今回の特集で、体を動かすこととフレイルの関係についてご紹介します。
◆フレイルに該当するかチェック!
まずは、厚生労働省作成の基本チェックリストでフレイルに該当するか確認してみましょう。今回の調査では、身体的・精神的・社会的な3つの側面から、全部で25項目の質問を行いました。合計8点以上でフレイルに該当すると判定しています。自身の健康状態を知るためにも、ぜひチェックしてみてください。
◇基本チェックリスト

◆フレイルは高齢者だけの健康問題ではない
ここからは、摂津スタディの結果についてお示しします。
まず、年代別にフレイル該当者の割合を見てみると(図1)、男女ともに50歳代でわずかに割合が増えるものの、全体的に年齢が高くなるにつれてフレイル該当者の割合も増えていることが分かります。
その一方で、最も少ない割合は男性では30歳代、女性では40歳代となっており、それよりも若い世代の方がフレイル該当者の割合が多い結果となりました。
これにより、フレイルは必ずしも年齢を重ねてからの健康問題ではないことを、ぜひ知っていただきたいと思います。
年代別のフレイル該当者割合(図1)


◆身体活動とフレイルの関係
令和6年1月に厚生労働省から公表された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、健康のための身体活動の目安が示されています。具体的には、65歳未満の人は1日合計60分以上(8千歩)、65歳以上の人は1日合計40分以上(6千歩)が目安です。
この目安の達成状況とフレイル該当者の割合を年代別に見てみると(図2)、男女ともに年齢が高くなるほど、目安の未達成者でフレイルに該当する人の割合が多くなる傾向が見られました。特に70歳以上では、達成者と未達成者の差が約20%まで広がっていました。
このことから、年齢が高くなるにつれ、普段の身体活動がある人ほど、フレイルに該当しにくいことが分かります。
年代別の身体活動の目安達成状況とフレイル(図2)


◆フレイル予防は日常生活から始められる
今回の調査結果から、フレイルは年齢に関係なく起こる可能性があることが分かりました。フレイル予防には、階段を多く利用するなど、日々の生活のなかで身体活動(運動)を続けることが大切です。
摂津市ではウォーキングイベントや体育館などでの各種運動教室も開催していますので、自分に合ったものに参加して、フレイルを予防しましょう。
・ニュースポーツ
・運動施設での各種教室
・うきうきせっつウォーキング
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◆「せっつ健康調査」にご協力ください
「摂津スタディ」に続き、現在は「せっつ健康調査」を行っています。この調査は、皆さまの健康状態を詳しく調べ、今後の健康・栄養施策に役立てることを目的としています。
すでに多くの人にご参加いただいていますが、調査日の追加を決定しましたので、これまで参加できなかった人も、この機会にぜひご協力をお願いします。
せっつ健康調査 参加登録フォーム
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問い合わせ:保健福祉課、国立健康・栄養研究所
【電話】090-9867-6384(平日午前10時~午後3時)
