くらし クローズアップ豊岡(17)ー地域おこし協力隊紹介~私と活動と、時々、暮し~ー

都市部から地方への移住を促進する国の制度「地域おこし協力隊」。個性溢れる隊員自らが活動を紹介するシリーズ!

◆vol.49 伝統技術の継承 〜豊岡杞柳細工〜
田中 皓之(たなか ひろゆき)
大阪府枚方市出身。物を作ることが好きで大学では芸術学部立体造形を専攻。現在は豊岡杞柳細工の技術継承を目指し、出石町の『たくみ工芸』にて修行中。

◇豊岡鞄の原点に感動
前職では木工内装業の会社に勤務していましたが、難病を患って現場での作業が難しくなり退職しました。退職後は、通院しながら家具づくりの学校に通っていました。その学校の卒業生で、地域おこし協力隊として活動していた方と話す機会があり、そこで地域おこし協力隊という制度の存在を知りました。協力隊について調べていく中で豊岡杞柳(きりゅう)細工に出会い、特に豊岡鞄(かばん)の原点である行李(こうり)鞄に感動して、自分もそのような鞄を作れるようになりたいと思い、応募しました。

◇修業に励む毎日
師匠の元で、柳の栽培、行李の編み方、革の縫い付け、金具の取り付けなど、栽培から最終仕上げまで一貫して学んでいます。これまでの2年間で、柳行李や行李鞄、アタッシュケースなど、さまざまな商品の作り方を習得しました。3年目には、商品をさらに美しく仕上げるために精進するとともに、大学時代から社会人にかけて学んできた木工技術を活かし、新たな商品の開発にも挑戦したいと考えています。また、豊岡杞柳細工について多くの方々にその魅力を知っていただけるよう積極的に情報発信をしていきたいと考えています。
出石町にお越しの際はぜひ『たくみ工芸』にお立ち寄りください。

◇感動を与えられるものづくりを
伝統的工芸品を作るにあたり、未熟なものを販売することはできないと考えています。協力隊の任期終了後も師匠のもとで修行を積み、技術を高めていくつもりです。伝統的な技術やコツを学び、より多くの人々に感動を与えられる商品を作れるよう、今後も学び続けていきます。

問合せ:地域づくり課
【電話】21-9096