子育て 令和7年度太子町の教育~町立学校園所の取組紹介~

町立各学校園所の教育方針や目標、教育成果、活動実績などを町民の皆さんにお知らせし、地域から信頼される学校園所づくりにつなげます。今月は、石海幼稚園の取組をご紹介します。

■石海幼稚園
園長 會田利香
《遊び込む子どもの育成をめざして~人をつなぐ 学びをつなぐ~》

◆取組の概要
本園は、『明るく元気な子、仲良く協力する子、力いっぱい遊ぶ子、豊かな感性をもつ子、自分で考え行動する子』を教育目標とし、幼児の生活そのものといえる遊びを中心に、幼児の主体性を大切にする指導を行っています。
そこで、幼児が「おもしろそう」「やってみたい」と心が動き、「もっとやりたい」「もっとこうしたい」と自分なりに試行錯誤しながら、思いを実現したり、遊びが展開する楽しさや達成感を味わったりできるよう、令和6年度から研究テーマを「遊び込む子どもの育成」とし、日々の教育に取り組んでいます。
また、兵庫県の指定を受け、令和7年度、8年度の2年間を通し、園と石海小学校が協働し「幼保小の円滑な接続推進事業」に係る研究を進めています。

◆教育活動の紹介
(1)遊びを通して学ぶ
年度当初、3歳児は、安心して遊べる場の確保を大切にしています。「何だかおもしろそう」と教師と一緒に遊ぶことをきっかけに、「また、やりたい」という思いが芽生えてきています。今では、お家ごっこや病院ごっこをするなど、友だちと同じ場で過ごすことを楽しみ、満足する様子が見られます。
4歳児は、自ら周囲のものや人に関わり、遊びを楽しめるよう、個々の「きっかけ」を大切にしています。やりたい遊びを存分に楽しめるよう、教師も一緒に考えたり、ヒントを投げ掛けたり、友だちとの遊びをつないだりしながら、自分の思いを遊びの中で出したり、友だちと一緒に遊ぶ楽しさを感じたりする姿も見られるようになっています。
5歳児は、自分のやりたいことを明確にもち、自ら遊びに取り組んでいくことを大切にしています。「もっとおもしろくしよう」と、友だちと一緒にさまざまな素材や用具を使って試行錯誤しながら、時には失敗もするけれど、それも含めて楽しんで遊んでいる姿に成長を感じます。

(2)学びがつながる
5歳児が始めた色水遊びの場では、初めは様子を伺っていた4歳児、3歳児も、見よう見まねで色水を作り始めます。作りたい色を探求する5歳児、ペットボトルを色水でいっぱいにしようとする4歳児、机の上や服を色水でべちょべちょにする3歳児。楽しみ方や学んでいるものは異なりますが、一緒に遊ぶことで、刺激を受け合っています。3歳児がこぼした色水を雑巾で拭いている5歳児や、色の混合を楽しむ4歳児、じょうごを使うことを知った3歳児などの姿から、確実に学びがつながっていると感じられ、うれしく思います。

(3)地域とつながる
年間を通して、畑での野菜の苗植えや収穫、お話メイトや図書館司書のお話会、お茶会、老人クラブの方とのグラウンドゴルフや昔遊びなど、地域のさまざまな方と触れ合いながら、たくさんの優しさや温かさをいただいています。また、小学校や地域の保育園とも、交流や相互参観を通して、子どもも教師もつながり、学び合っています。

<石海地区の皆さまへ>
地域で子どもたちの成長を見守っていただき、また、共に成長を喜んでいただきありがとうございます。
園では、「未就園児保育・ちゅうりっぷクラブ」を毎月実施しています。「幼稚園ってどんなところ?」と気になる方は、どなたでも見学可能です(事前にご連絡をお願いします)。ぜひ、子どもたちの様子を見に来てください。