健康 健康ダイアリー ~旬を潤す~感じる白露の過ごし方

皆さんは季節を表す指標の「二十四節気(にじゅうしせっき)」という言葉を聞いたことはありますか。二十四節気で秋を表す「白露(はくろ)」を快適に過ごすための注意点と旬の食材を活用した食養生をご紹介します。

◆二十四節気とは
日本には、春夏秋冬の四季があります。その他に、立春を起点に1年間の季節変化を24の節目に分けた「二十四節気」という考え方があります。元々は中国で作られたもので日本の季節感に合わせ進化したといわれています。
季節の移ろいに合わせ旬の食材を味わったり、衣替えや模様替えを楽しんだりとその時期を快適に過ごすためのヒントとなるものです。

◆秋を表す白露とは
秋を表す言葉には、「白露」という節目があります。
白露は、9月8日から9月22日頃までの約15日間を指し、この時期には中秋の名月や彼岸の入りといった季節行事があります。日中はまだ汗ばむものの、朝夕はひんやりとした気温になっていきます。そのため、夜中に大気中の水蒸気が冷やされ、草花や木に朝露が付きはじめます。この朝露が太陽の光を受けて光り、白い粒のように見えることから白露と名付けられたといわれています。

◆白露におすすめの過ごし方
空気が澄みはじめ乾燥しやすく、朝夕の寒暖差などにより体調を崩しやすい時期です。乾燥し、冷えた空気が口や鼻から肺に入ると呼吸器系のトラブルが起きやすくなります。さらに、乾燥で肌や粘膜が弱り、咳やのどの痛みに悩まれる人も増えてきます。この時期は、冷え対策や乾燥ケアをしっかりと行いましょう。

◎内側と外側の両方から潤いをチャージ
お風呂上がりの保湿は念入りに行いましょう。また、水分補給も忘れずに。
気温が涼しくなると渇きを感じにくくなりがちですが、喉の乾燥を防ぐためにも少量ずつこまめな水分補給を心掛けましょう。お水やお茶だけでなく、旬の果物などで潤いをチャージするのもおすすめです。

◎体を温めて巡りをケア
気圧の変化も大きく台風なども多い時期。気圧が下がることで体内の水分が滞り、むくみや頭痛が起こりやすくなります。下半身を中心に体を温めて血や水分の巡りをよくしましょう。
さらに、涼しくなってくると恋しくなるのが塩分ですが、体の水分を溜め込みやすくしてしまうので控えましょう。余分な水分の排泄せつを促すために、カリウムを意識して取ってみましょう。むくみケアには、カリウムや食物繊維が豊富なさつまいもや栗、きのこ類などがおすすめです。

◆白露に食べたい旬のもの
◎さんま
9月から10月にかけて旬を迎えるさんまをはじめとした青魚に多く含まれるDHAやEPAは、高血圧や動脈硬化の予防にも効果が期待されます。その他、ビタミンEには血流を良くしてくれる働きや抗酸化作用などの働きもあります。

◎かぼちゃ
かぼちゃには、胃粘膜を保護し免疫力を高めてくれるβ-カロテンや血流を良くしてくれるビタミンEなどが豊富に含まれています。β-カロテンは、特に皮に含まれるので、皮ごと食べましょう。

◎梨
不溶性食物繊維が豊富で腸内環境を整えるのに向いています。みずみずしく水分やカリウムも豊富なため、体のほてりやむくみ解消にも効果的です。

◎いちじく
ビタミンB群やカルシウム、鉄分、亜鉛などのミネラルがバランスよく含まれています。ペクチンなどの水溶性食物繊維が腸内環境を整えてくれたり、コレステロール低下にも役立ちます。その他、フィシンというたんぱく質分解酵素が含まれており、夏の疲れなどによる胃の消化不良を助けてくれます。さらに、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種のアントシアニンが含まれ、アンチエイジングや生活習慣病の予防にもつながります。
体にいいからとたくさん取るのではなく、バランスよく取るようにしてください。
また、年に1度は身体のチェックをして今の生活が身体に合っているか確認しておきましょう。