- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県佐用町
- 広報紙名 : 広報さよう 令和7年12月号
◆3 自然が磨いた野生の旨み
佐用の山で育つ猪や鹿には、野生ならではの旨みがあります。その味を決めるのは、自然の環境と、猟師の確かな技――。丁寧な処理と経験が、臭みのない佐用産ジビエをつくります。
猪鹿庁 樫本誠一さん=横坂=
佐用インターから国道を北に進むと見えてくる、ひときわ目を引く黄色い建物。中からは犬の元気な声が響いてきます。ここで猪や鹿を精肉し直売する「猪鹿庁(いのしかちょう)」を営むのは、樫本誠一さんです。
小学生の頃から近所の大人たちの猟に憧れ、「自分もいつかは」と思い続けてきた樫本さん。20歳で狩猟免許を取得すると、すぐに猟師となり、今年で60年が過ぎました。
『獣肉は臭い』というイメージに対し、「処理をきちんとすれば臭みは出ない」と樫本さんは断言します。さらに「佐用は自然豊かな山が多く、猪や鹿に最高の環境」と胸を張ります。
猟期に樫本さんが捕獲する猪は年間約50頭。天然の新鮮な猪肉がこれほど安定して入るのは、県内でも珍しいといいます。近年は京阪神からの需要が高まり、供給が追いつかないこともあるそうです。
また、猪猟には欠かせない専用犬「プロットハウンド」のブリーダーとしても活躍。自らアメリカに渡って輸入した犬を繁殖・育成し、その手腕は評判を呼び、全国各地から買い手が訪れます。
猟期以外は猟友会の一員として獣害駆除に取り組み、山の環境を守る活動にも力を注いでいます。樫本さんは「嫌われがちな猪や鹿だからこそ、恵まれた環境で育つ佐用のジビエのおいしさを伝えていきたい」と意気込みます。
・佐用産ジビエは旨い
その言葉に、長年の経験と自信がにじみます。
○″佐用の味″ここにあり お食事処 一平
佐用商店街で、昭和初期に「一平食堂」として創業し、長く愛されている食堂。「ボタン鍋」や「鹿カレー」だけでなく、「ホルモン焼きうどん」なども楽しめます。
佐用の自然と暮らしがつくった誇りの味。『これが佐用か』って思ってもらえたら、うれしいわね。
住所:佐用町佐用3040
営業時間:11:00~21:00
定休日:(木)
電話番号:【電話】82-2139
◆4 卸業の誇り 極上精肉店
週に二日だけ開く精肉店には、特別な空気があります。一頭買いが生む確かな品質と、顔の見える安心感。ここには、肉とともに“信頼”を持ち帰れる心地よさが息づいています。
福盛新二郎さん=上長尾=
まるで作品のように整然と並ぶ“枝肉(えだにく)”。その光景こそが、お客さんとの信頼の証です。ここは、金・土曜限定で直売を行う「福盛ミートセンター」。
もともとは卸売専門でしたが、転機となったのは20年ほど前の狂牛病問題。牛肉の安全性が問われるなか、「牛肉離れを食い止めたい」との思いから直売所を始めました。
「うちの肉は、脂の質がいいメス牛にこだわっている」と話すのは、祖父の代から続く牛肉卸の三代目・福盛新二郎さん。肉はセリ市場や契約牧場から一頭買いし、上質な肉を常に新鮮な状態で届けています。その品質には定評があり、近隣はもちろん全国からも注文が寄せられます。
お盆や正月には行列ができるほどの活気に包まれる直売所。「今があるのは、お客さんとの信頼関係の積み重ねかな」と福盛さん。その穏やかな笑顔には、安心でおいしい肉を届けたいという、まっすぐな想いがにじんでいました。
○福盛ミートセンター
住所:佐用町佐用2848
営業ジあかん:
・金曜日…10:00~18:00
・土曜日…10:00~17:00
電話番号:【電話】82-3981
◆5 食卓を支えるお肉屋さん
町の食卓を支えてきたのは、地域に根ざした精肉店です。スーパーにはない距離感や、会話から伝わるあたたかさ。肉と一緒に、人のぬくもりまで受け取れる場所が、ここにはあります。
「三坂のまーちゃん」
近所の人から、そう呼ばれて親しまれている福山正弘さん。田此商店街で「三坂精肉店」を営んでいます。
創業85年を迎える三坂精肉店は、福山さんの母親が開業し、旧三日月町で唯一の精肉店として町民の食卓をずっと支えてきました。「お客さんが買いやすいようにショーケースに必ず並べる」というこだわりから、いつも店頭には新鮮な肉が並びます。おすすめの『豚しゃぶ用肩ロース』は町外からも買いに訪れるファンもいる人気商品です。
「スーパーで何でも揃う時代に、わざわざ足を運んでくれるお客さんには感謝しかない」と福山さん。だからこそ、お客さんや近所の人に、笑顔であいさつし、元気を届けるのが“まーちゃん流”の恩返し。おいしいお肉と、あたたかな笑顔に会いに行きませんか。
○三坂精肉店 お肉の三坂
住所:佐用町三日月1216-5
営業時間:9:30~18:30頃
定休日:(日)、祝日の(月)
電話番号:【電話】79-2009
「いらっしゃーい!」
元気な声が響く店内には、ショーケースいっぱいに肉や惣菜が並び、どこか懐かしい“肉屋さんらしい”香りが漂います。ここは、西山の国道沿いにある「肉の兵庫屋」です。
店主の盛﨑正章さんは、「質はもちろんやけど、一番のこだわりは鮮度」と話します。その言葉どおり、店内ではいつも肉を捌く音が響き、人気の手づくり惣菜は毎朝6時半から丁寧に仕込みます。
さらに、値段の安さも大きな魅力。その秘密は、息子夫婦や、ときには孫まで加わる家族総出の経営にあります。「だからこそ、食卓に並びやすい価格で提供できるんや」と盛﨑さんは微笑みます。
盛﨑一家のアットホームな雰囲気があふれる“ザ・町の肉屋さん”。立ち寄れば、きっと心まであたたかくなる、そんな場所です。
○肉の兵庫屋
住所:佐用町佐用221-1
営業時間:10:00~19:00
定休日:(月)
電話番号:【電話】82-3228
