くらし 西はりま天文台だより

◆第46回 春の夜空に輝くしし座の大鎌
春に見られる星座に「しし座」があります。ししとは言っても、イノシシではなく、勇敢なライオンの姿が描かれた星の並びです。頭の部分には、?マークを左右ひっくり返した形に星が並んでいて、その形が農具の鎌に似ているので、「ししの大鎌」と呼ばれています。
紀元前には、今よりももっと広い範囲の星でししが描かれていました。図のように、右にあるこいぬ座のプロキオンからしし座を越えて、おとめ座のスピカに至ります。
春の星空は星が少なく遠くの宇宙が見通せるので、「宇宙の窓」と呼ばれます。遠くの銀河を見ることができますが、肉眼では見えない暗い天体。さぁ、天文台の出番です。春だから見える天体を見にいらしてください。

兵庫県立大学 西はりま天文台
天文科学専門員 竹内裕美