くらし (地域の力で、豊かな学びと成長を見守る)みんなで支えるコミュニティ・スクール

少子化や生活スタイルの変化で、学校を取り巻く環境は大きく変わっています。佐用町では令和7年4月から「コミュニティ・スクール」が始まり、地域と学校が協力して子どもたちを育てる新しい取り組みがスタートしました。

近年、少子化の進行や家庭・地域のつながりの変化などにより、学校を取り巻く環境は大きく変わってきています。
地域では、学校の統合や少子化が進んだことで、学校行事などに地域の人が関わる機会も減り、昔のような「地域ぐるみの子育て」の姿が見えにくくなっています。また、家庭のあり方や生活スタイルの多様化により、学校だけで子どもたちに十分な学びや経験を届けることが難しくなっています。
こうした中で、学校と地域が力を合わせ、子どもたちを共に育てていく仕組みとして注目されているのが「コミュニティ・スクール」です。この仕組みでは、地域のみなさんや保護者が学校運営に意見を出したり、学校の活動に参加したりすることで、地域の特色を活かした教育を進めていきます。
佐用町でも、令和7年4月からこの取り組みが始まりました。地域と学校が手を取り合い、子どもたちを地域全体で見守り育てていけるよう、これから体制づくりを進めていきます。

◆関わりづくりは″子どものころの恩返し″
・佐用地域づくり協議会
羽山 恒男 センター長(秀谷)
学校運営協議会で話を聞き、地域づくり協議会で活動するグループに「ミシンを教えませんか?」と呼びかけると、5人が快く引き受けてくれました。授業に参加した人に聞くと、「子どもとふれあえてうれしかった」と笑顔で話していました。
私が子どものころは、大人も子どももお互いの顔や名前を知っていて、近所のおっちゃんからいろんなことを教えてもらったものです。今度は、自分がしてもらった恩を子どもたちに返したいと思っています。「子どもは地域の宝」ですからね。

◆地域とともにある学校をめざして
・教育課 教育推進室
西川 典男 室長
佐用町では、「コミュニティ・スクール」という言葉を使わなくても、これまで地域と学校はさまざまな形でつながってきました。しかし、少子化やコロナ禍の影響などで、その関わりは以前より少なくなっています。
この取り組みを通して交流を深め、改め
て「学校を知ってもらう」ことが大切だと考えています。子どもたちや教員が、地域との関わりを通して互いを理解し合い、支え合う関係を築くことで、「地域とともにある学校」をめざしていきたいと思っています。