くらし [国保中央病院より]医療機器との上手な付き合い方

臨床工学科では、医療機器を安全に使用できるよう、院内で保守・点検を行っています。そこで、健康管理を目的に使用される家庭用医療機器の取り扱いや注意のお話です。
家庭用医療機器は私たちの日常生活を過ごすうえで大変便利なツールです。血圧計やマッサージ器はその代表例であり、多くの方が活用されています。しかし、誤った使用方法では正確な数値の測定が出来なかったり、逆にご自身の健康の妨げになる可能性があります。
例えば、血圧計を使用する際には、測定環境を整えることがとても重要です。測定中は、足を組まずリラックスした状態でイスなどに座り、腕を心臓と同じ高さに保つことが正確な測定につながります。血圧計のベルト内部にあるセンサーと血管の位置をしっかりと合わせ測定します。また、測定直前に深呼吸をする・食後や運動後すぐの測定を避けることも重要なポイントです。
一方で、家庭用マッサージ器で「背もたれ部のカバーが破れた状態で使用されたために、使用者の髪の毛が巻き込まれ、負傷」という事故も過去にありました。
これらの医療機器は定期的な点検や適切な管理も欠かせません。電池の残量確認や汚れの清掃は、機器を長く安全に使用するための基本です。
医療機器の正しい使い方に関する情報は、取扱説明書に詳しく記載されています。不明な点があれば、説明書の確認やメーカーに問い合わせることをおすすめします。
医療機器を正しく活用し、日々の健康管理に役立てることが、より健やかな生活への一歩となります。早期の健康リスク発見や生活の質向上を目指しましょう。

臨床工学科 技士長 奥畑秀之