- 発行日 :
- 自治体名 : 奈良県上北山村
- 広報紙名 : 広報かみきたやま 令和7年4月号(No.685)
■岩本議員
問:村長の振る舞いが職員に対する影響について
このような強引とも思える振る舞い、しかも役場職員ではない一般村民に対して行われた事態を職員はどのように受け止めるのか、大変懸念しております。
村長がどのようにお考えかわかりませんが、この事案は私から見れば明らかなパワーハラスメントです。
企業において、このような上司の下では職場環境の悪化による生産性の低下、退職者の増加による人材不足、企業イメージの低下とそれに伴う採用コストの増加という現象が起こるとされています。
これは公務員においても同様のことだと思います。村長のこのような高圧的な言動によって職場風土がずいぶん悪くなっているのではないでしょうか。
村長に対し率直な意見が言えない、言えば報復人事などの不利益を被るかもしれない、と感じているのではないでしょうか。
職場環境の悪化による生産性の低下については、なかなか評価することが難しく、ここでは問いませんが、退職者の増加による人材不足についてはどうでしょうか。私から見ると、仕事量に比して職員が不足しているように見えます。
また企業イメージの低下というのは、例えば上北山村のイメージ低下ということです。
村長はいわば、わが村の顔、象徴的な人物ということです。
村長は森未来かみきたの理事の方に対する言動について、どのように考えているかわかりかねますが、告発状には『脅迫まがいだと感じた、今後どうなるのかと不安と恐怖を感じた』とあります。
他人の言動に対する反応は人それぞれですが、本人がそのように感じたということが問題です。
最近お聞きしたところでは、結局法人を廃止し、ご本人も離村するとのことでした。
村長はこの事態を地方公共団体の長として、村の顔としてどう受け止められていますか。
答:村長
私の振る舞いによる職員に対する影響、退職者の増加による人材不足についてですが、退職者増加については、本村のみならず全国の自治体、民間企業においても共通の問題であり、人材獲得競争の激化、若年層の離職率の高さが指摘されています。
そのような状況下、副村長及び人事担当課である総務課長に確認したところ、私のパワーハラスメントを起因とする退職事例はないとの報告でした。
また、仕事量と比べ職員が不足しているとのご指摘ですが、仕事量は、時間外上限45時間を超えた職員については、実態を把握、管理職との面談のうえ、時間外勤務が発生する要因の分析、業務プロセスの見直しや効率化、業務の優先順位付け、分担できる業務が無いかなど、改善策の検討を義務化しています。
また、全ての職員に対し恒常的な時間外勤務が発生している状況ではなく、限られた職員の時間外勤務を縮減するためには、先程述べた業務プロセスの見直しや効率化、業務の優先順位付け、分担できる業務は比較的余裕のある職員の協力を仰ぐなど、状況に応じた対応が必要となります。
引き続き、時間外勤務を抑制し、ワークライフバランスの実現を図って参りたいと思っています。
因みに、令和5年度のデータですが、下北山村においては、人口815名に対し、役場職員数が45名、それと比較し、本村の人口は下北山村のほぼ半分である454名に対し、職員数は下北山村の職員数を上回る46名となっています。
全国的な人材獲得競争の激化、若年層の離職率の高さに対応するため、職員採用については、令和5年度より全国各地かつ希望日での受験を可能とするテストセンター方式による試験を導入し、応募しやすくなることにより全国から優秀な人材を獲得、必要な採用人数の確保に努めています。
また、従前の採用試験は基本的に年度を通じて1回のみの実施、かつ対象者に新卒者を含めていたため、翌年度4月からの勤務とせざるを得ない状況下であったところ、現在は通年での採用活動を行い、令和6年度は専門職の試験も含めると4回の実施、また、社会人経験者を対象とする試験区分を導入することにより、年度途中での採用を可能とし、その結果、実際の採用に結びついています。
当該法人の廃止と理事の離村は、大変遺憾に思っています。私としては法人を存続していただきたく、私が強要したものではなく、あくまでも理事個人の判断によるものです。
発言の受けとめ方は人それぞれであるため、ご指摘を真摯に受けとめ、今後はより慎重な言動を心がけて参りたいと思います。
■岩本議員
教育長に聞きます。労務管理はちゃんとできていますか。
答:教育長
教育委員会の業務は多岐に渡っており、予期できない産休育休、また病気など、いろんな職員の中で乗り越えていかなければいけないということで、私たちも振り分けてやっています。
新しい職員が入られて、サポートできる体制などいろいろ考えてきましたが、私自身もう少し目配り気配りをできたら良かったというふうに思っています。