- 発行日 :
- 自治体名 : 奈良県上北山村
- 広報紙名 : 広報かみきたやま 令和7年4月号(No.685)
一般質問
■岩本議長
問:役場外の法人と村長の関係性について
令和6年5月31日に村長が一般社団法人森未来かみきたの理事を呼び、色々問いただしたと聞いております。
一般社団法人森未来かみきたの理事の方が、村長から不当な扱いを受け、不満を持っていると何人かの議員に話をされたそうです。
私は少し遅れて、そのお話を伺い、理事の方のお話の内容から、村長側にかなりの問題があると思い、副村長に、きちんと謝罪をしてケリをつけてくださいとお伝えしました。
その後、村長選挙が近づいた頃に告発状を受け取り、このままこの問題を放置し、まして議員として無視することはできないと思い、しかし、村長選挙の直前でしたので、この問題を公にすれば、間違いなく選挙妨害と言われますので、そのような理由で今議会において一般質問することになりました。
そもそも一般社団法人森未来かみきたは、行政の外にある法人のはずです。なぜ呼びつけるような形で問いただすようなことが行われたのか、一体どんな権限でその会議が行われたのか。
思い測りますと、この法人は設立時に村の予算が使われたと認識しますが、それが正当な理由なんでしょうか。あるいは、その予算執行時に法人の運営や会計人事等に村長が介入してもよいという取り決めでもあったのでしょうか。あるいは、他に何か別の正当な理由があるのでしょうか。
私の手元に届いた告発状によると、この法人は2人の理事によって運営されているようですが、その法人に新たに村長ご自身を含め3人の役員を送り込もうとしていたようですが、このことについても合理的な理由が全くないように思います。
この法人は、ツーリズムかみきたのような、いわば村直営の法人ではありません。あくまでも私企業として扱われなければならないと思います。
その日の会議において、村長の提案を承諾しないのであれば、役場からは仕事を出さない、との発言があったようですが、聞きようによっては脅迫的な発言で、一種の報復処置のように思いますが、村長は上北山村の行政のトップです。つまり、最高の権力者でもあります。このような手法はとても褒められたものではないと思います。
将来、村の予算を利用して法人が設立され、村の事業を受託したら、やはり村長が様々な場面で介入するのでしょうか。
もしそうだとすれば、村のために法人を立ち上げようとする若者は躊躇してしまうのではないですか。
村直営の法人ではない法人を、一般社団法人ツーリズムかみきたと同様に扱っているんじゃないですか。
そのことについての見解をお伺いします。
答:村長
去る昨年5月31日に建設課を交え、一般社団法人森未来かみきたの理事と今後の社団法人のあり方について協議をさせていただきました。議員がおっしゃった通り当該法人は、私が理事長として関与するツーリズムかみきたとは、その性格を異にし、自治体から独立し、独自の方針や戦略を持つことが可能となっています。
その一方で自治体の支援が限定的となり、自治体が持つリソースの活用が厳しくなること、自治体との関係性が限定的になり、地域住民、地域関係者からの信頼を得ることなどに時間を要すること、財務状況の把握が困難となることなどがデメリットとも言えます。
どちらの形式も、それぞれの状況目的において適切に選択されるべきであり、森未来かみきたは、自治体から独立した性格の団体が適するのではないかと判断し、その設立に至った経緯があります。
先ほど述べた通り、当該法人が地域住民、地域関係者からの信頼を得るためには、地域住民、関係者との対応を重視し、その意見に耳を傾けるなどのコミュニケーションを重視する必要があります。
当時、地域関係者より当該法人との関係性が良好でないとの声があり、私自身、その設立方針から一定の距離を保つべきであることを理解した上で、地域関係者の声も無視するわけにもいかず、また私自身が当該法人の財務状況について把握していなかったこともあり、協議する場を設けた次第です。
私は村全体の発展を第1に考え、村を発展させるためにはどのように事業を進めていくべきかの議論が目的であり、協議する中で意見の相違が生じることはやむを得ないことであると思います。
しかしながら、結果として、その際の私の発言が一般社団法人森未来かみきた理事へ不快な思いをさせてしまったことについて、深く反省しております。
この件につきましては、去る9月14日に副村長を交え同理事へお詫びを申し上げました。
■岩本議員
自分を含めた理事を3人入れろと、こういう発言についてどうお考えなのか。
私がまず一番最初聞きたかったのは、村長にそのような権限があるのかということです。
例えば、どこかの法人ができ、その法人が何か地元住民とちょっと感情の行き違いがありました。そこについて村長が介入して、どうのこうのできるのですか。
村長が林業系の法人を立ち上げたという話は聞いていましたが、この法人自体は役場から独立している法人のはずです。
ツーリズムかみきたなどとは全くもって違う形態で、村長に何の権限もないと私は思います。
これに権限があるとなぜ思ったのか。
もう1回聞きますが、村長が直轄法人でもない法人の理事に俺も入れろと、どのような権限で言っておられるのですか。
答:村長
まず誤解だと思います。
村長を含め3人を送り込むということは間違いです。そういうことは決して言っておりません。
ただ、当該法人の定款上、理事はもちろん、一般社団ですから、まず社員がおります。
社員が理事を選任して運営していくわけですが、その社員2名の方がそのまま理事になっています。加えて理事会を作っておりませんから、監事も選定しておりません。ですから、そういった運営体系となっています。
私が申し上げたのは、定款上3分の2の承諾を得て執行するとなっており、理事2名では、意見が相違すれば物事が何にも決まりません。ですから、少なくとももう1人入れて3人体制でやっていただけないかということをお願いしたわけです。私から強制するような話ではありません。