- 発行日 :
- 自治体名 : 和歌山県御坊市
- 広報紙名 : 広報ごぼう 令和7年6月号 No.532
■特殊詐欺の相談件数が過去最多に!
私が平成25年から3年間、和歌山県の県民生活課長をしていたころ、オレオレ詐欺が全国で発生し、国全体での被害額は489億円、県内でも2億9700万円と大変な被害が発生しており、相談体制の整備が急務ということで日高管内7市町はもちろんのこと、県内30市町村に相談窓口設置の必要性について説明をして回りました。
県内30市町村のうち、専門相談員が設置されていたのは、15市町にとどまり、多くの課題もあり、なかなか設置が進まない状況でした。その後、私は異動をしましたが、平成29年7月に、担当・関係者の皆さんのご努力のおかげで、日高管内7市町が共同で「日高地域消費生活相談窓口」を開設したという話を聞いて、大変嬉しく思ったところです。
そのような経緯もあり、毎年の相談実績の発表については、とても気になっています。
日高地域消費生活相談窓口開設から8年間で救済額は4千万円、数字に表れていない事前の被害防止及び抑止の効果は、その何倍もあると思われます。令和6年度の相談件数は286件と過去最多を更新しました。
全国的にも、特殊詐欺の被害額は、721億5千万円で過去最悪となり、警察庁も「極めて深刻な状況」とコメントを発表し、危機感を強めています。特殊詐欺の手口は、息子や孫になりすます「オレオレ詐欺」が前の年の3.4倍の452億8千万円で全体の6割を占めるほか、警察官をかたって電話をかけ、通信アプリに誘導し「逮捕状が出ている」などと不安をあおって、捜査名目などと現金をだまし取るケースが急増しています。
特に弱者といわれる高齢者をターゲットにした特殊詐欺は、本当に許せない犯罪行為です。今、自分の親・祖父母・身近な人が被害に遭っているというつもりで、消費者被害のない安全で安心なまちづくりのため、広報啓発活動を続けていかなければならないと考えています。
特殊詐欺は、その時々の情勢にあわせ、あの手この手と様々な手法で繰り返し行われています。被害に遭わない、騙されないためにも「あれ?これは何かおかしい!」と思うような不審な電話がかかってきたときは、迷わず、日高地域消費生活相談窓口(市役所2階)や警察署に相談してください。
御坊市長 三浦 源吾(みうらげんご)
問合せ:
・日高地域消費生活相談窓口(市役所2階)
【電話】0738-52-5288
・和歌山県警察の特殊詐欺被害防止専用ダイヤル
【電話】0120-508-878