くらし 【特集】令和5年度 一般会計 決算報告(1)

令和5年度の一般会計・特別会計・企業会計の決算が、9月の那智勝浦町議会第3回定例会で認定されました。一般会計の歳入総額が102億9,013万円、歳出総額が101億321万円となり、令和4年度に比べて歳入は減少、歳出は増加となりました。歳入では町債の減少、歳出では民生費や教育費の増加が主な要因となっています。

■歳入…国庫支出金が増加、町債が減少

歳入決算額は、昨年度と比べて約239万円の減少となりました。これは、物価高騰対応重点支援給付金事業に伴い、国庫支出金は増加したものの、大谷残土処理場にて建設残土を受け入れる際に徴収する使用料や新クリーンセンター整備事業に占める町債の割合が減少したことによるものです。
ふるさと納税寄附金も制度改正の影響を受け、減少に転じています。

◇消費税の引き上げ分が充てられる経費
地方税法改正にともない、消費税率が平成26年4月から段階的に引き上げられました。この際、引き上げ分の地方消費税収(1.2%分)全額を「(社会福祉・社会保険・保健衛生等)」に充てる旨が同法に明記されました。このことに伴い、引き上げ分の地方消費税収の使い道を明確にするため、どの事業に税収を充てたのかを明示します。

◇基金・地方債残高(令和5年度末時点)
基金(町の貯金)の残高:49億2,280万円(一般会計)
地方債(町の借金)の残高:139億9,956万円(一般会計)
地方債の残高のうち、約7割は地方交付税措置(国から配分)されます。

◇入湯税の使途状況

地方税法第701条の規定により、入湯税は環境衛生施設、鉱泉源の保護管理施設及び消防施設その他消防活動に必要な施設の整備並びに観光の振興に要する費用に充てることとされています。令和5年度は、入湯税を上表の使途の財源としました。

■歳出…民生費・教育費が増加、衛生費が減少

歳出決算額は、昨年度と比べて約2,400万円の増加となりました。これは、物価高騰対応重点支援給付金事業や学校給食の無償化、体育文化会館の設備改修等が主な要因です。
一方で、新型コロナウイルスワクチン接種事業の規模縮小やごみ処理事業費の減少により、衛生費の歳出合計は約1億7千万円の減少となりました。

◆令和5年度の主要事業
▽新クリーンセンター整備事業
令和5年度事業費:11億1,146万円
令和5年度は、建設工事と設計施工監理費に関する費用となっています。新クリーンセンターは、令和7年度に完成する予定です。

▽民間ロケット見学場整備事業
令和5年度事業費:1億1,120万円
旧浦神小学校の屋上を改修したほか、体育館を解体し駐車場を整備しました。