くらし 境港市史のあゆみ(1) 全戸配布のダイジェスト版「境港 昔と今」

今号より「境港市史」のラインナップを紹介していきます。市民図書館でご覧いただけます。
上下二巻、合計1600ページに及ぶ「境港市史」は昭和61年3月に刊行されました。その約2年前の昭和59年6月、ダイジェスト版市史「境港 昔と今」が刊行されていました。
「境港 昔と今」は、A5版、168ページ並製本で表紙はカラー印刷。青空をバックに境水道大橋と貨物船、そして遠くに大山を望む写真が載せられています。上製本の堂々たる体裁の「境港市史」にはない親しみやすさが感じられます。題字は当時の安田貞栄市長が書かれたものです。
本文のレイアウトは2段組で、写真、絵図も多く使われています。内容も市史のダイジェスト版と呼ぶにふさわしく「自然と沿革」「産業と交通」「社会」「教育と文化」の四つの章を立てており、それぞれわかりやすく紹介しています。
当時の市報によれば、それまで「境港市には公の立場で発刊された歴史書がなく、編さん委員が旧家を一軒一軒訪ね歩いて資料を集め」「境港 昔と今」は作られたとのこと。完成後、市内全戸に配布されました。一年後に発刊される「境港市史」とともに郷土史への関心を大いに高めた一冊にちがいありません。
 
参考:「境港市史」「市報さかいみなと」など
(境港市史編さん室)