子育て 学校教育だより ~人を愛する豊かな心を育てよう~

日吉津村教育委員会
第68号(2024年11月)

■日吉津村児童の学力・学習状況の現状
令和6年4月18日に6年生を対象に実施した全国学力・学習状況調査の結果を分析し、全国の結果と合わせ本村の状況をお知らせします。
本調査で測定できることは学力の一部であり、競争をあおるものではありませんが、調査結果の分析を基に、学力の定着に向けた学校・家庭・地域の連携がいっそう促進されるよう取り組みます。

◆教科に関する調査結果(令和6年度は2教科での実施)
○国語
国語の結果は全国平均を上回り、全14問中13問で正答率が全国平均とほぼ同じか上回りました。内容別にみると、「知識及び技能」は、全ての事項で全国平均を上回りました。特に「言葉の特徴や使い方に関する事項」、「読むこと」は全国平均を大きく上回りました。日常的に読書に親しみ、文の中で漢字の正しい使い方や主語と述語の関係を理解していることが考えられます。また、物語の内容や描写についてもよくとらえることができています。
しかし、「話すこと・聞くこと」の内容の一部に課題が見られました。学習の中で自分の考えを持ち、整理して伝える経験を積んでいく必要があります。

平均正答率(%)

○算数
算数の結果も全国平均を上回りました。領域別にみると「データの活用」が全国平均並みで、「図形」と「数と計算」が全国平均を上回りました。しかし「変化と関係」はやや下回りました。特に正答率が全国平均を大きく上回った問題に着目すると、発展的な内容をグループで相談しながら解いたり説明したりする活動に取り組んできた成果がみられます。しかし、立式や割合の問題に課題が見られ、これらの意味について繰り返し学習していく必要があります。

平均正答率(%)

◆生活習慣や学習状況に関する調査結果(一部抜粋)
グラフに示されているように、自己肯定感を持ち、夢や目標をもって生活している児童が全国に比べて多く、学校や地域の中で安心して過ごしている実態があります。また、紙面構成の都合上グラフでは示していませんが、ICT機器を活用した学習により興味・関心が高まることが、児童の学習理解につながっています。
一方で、多様な他者の意見を受け入れて話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることを課題と感じていると考えられます。また、学んだことを生かして次の学習につなげることに苦手意識を持っていると考えられます。

肯定的回答率(%)

◆まとめ
今後も基礎・基本の確実な定着を図るとともに、多様な意見を比較しながら聞き、自らの考えを広め、深めていけるような授業方略を検討していきます。また、自分に適した学習計画が立てられるよう個々に応じた指導をし、やりとげたという自信をつけていけるよう努めます。地域や家庭での励ましは子どもの意欲の源です。引き続き、御協力よろしくお願いいたします。