健康 健康andすくすく

■糖尿病正しく理解できてますか?

▽糖尿病ってどんな病気?
糖尿病とは、血液中を流れるブドウ糖(血糖)の上昇を抑えるインスリンというホルモンが、不足あるいは作用低下をおこして十分に働かなくなり、血糖が増えた状態が慢性的に続く病気です。自覚症状がない人が多く、血糖値が高い状態が続くと血管中にあるブドウ糖が血管を傷つけ、目や腎臓、神経などにも十分な血液が流れにくくなることで、糖尿病網膜症、腎不全、末梢神経障害などの合併症を引き起こすことがあります。また、心筋梗塞や脳卒中などの病気の発症リスクも高くなります。

▽6人に1人がもしかすると
令和2年度の患者調査によると、糖尿病で治療を受けている患者総数は579万人を超えています。また、日本国内では「糖尿病が強く疑われる人」や「糖尿病の可能性を否定できない人」を含む糖尿病予備軍が約2000万人に上り、これは国民の約16%に相当します。

▽生活習慣の乱れが原因?
糖尿病は必ずしも生活習慣のみが原因で発症・悪化するものではありません。
糖尿病には、自己免疫疾患などが原因となって膵臓でインスリンがほとんど出なくなる1型糖尿病と、遺伝的要因に生活習慣、ストレス、加齢などが重なることでインスリンが効きにくくなる2型糖尿病があります。ほかにも、特定の疾患や遺伝子の異常によるもの、妊娠糖尿病があります。

▽大切なのは将来の生活の質
糖尿病の予防・治療を継続し、合併症の発症や進展を抑えることは、その後の生活における質の低下を防ぐことにつながります。
一方で、就労世代の「糖尿病が強く疑われる人」のうち、治療を受けていない人が30%にのぼると言われており、その背景には仕事が忙しいなどの理由が挙げられます。
適切な治療と定期的な通院が継続されていれば、糖尿病を抱えていても通常と変わりなく生活や就労ができます。まずは、定期的に健康診断を受け、血糖値が高ければ決して放置せず、内科を受診しましょう。

▽一病息災
糖尿病の食事療法や運動療法は、多くの人にとって健康長寿の秘訣といえます。治療が必要な人が安心して治療に臨めるように、社会全体で支えていきましょう。

しまねMAMEインフォでも、健康に関する情報を発信しています(二次元コードは本紙掲載)。

■市内医療機関の先生からのメッセージ
糖尿病は早期に発見・治療することにより合併症の発症を抑えられます。
江津市医師会 糖尿病対策担当
おかだファミリークリニック
岡田浩文 院長

問合せ:健康医療対策課健康増進係
【電話】0855-52-7935