くらし 「済生会」で始動 総合診療科の設立

この春、済生会江津総合病院に総合診療科医師3名が着任され、総合診療科が設立されました。
年齢や性別、病気の種類などを問わず、幅広い健康問題に対応できる総合診療医について紹介します。

■総合診療医とは
2018年に新専門医制度がスタートし、総合診療医は19番目の、最も新しい専門医として、既存の診療科(内科、外科など)と並んで基本領域に位置づけられました。
総合診療科の医師は、特定の臓器や疾患を専門とするのではなく、幅広い視野で患者や家族、地域を診るオールラウンドの医師です。
様々な診療科の知識を持っていて、各分野を横断的に考え、環境要因も含めて包括的に判断し、患者のトータルケアを行います。

■済生会に来られた患者さん
(1)腹痛で外来受診された40代男性
救急外来や診療所を頻回受診されていた方で、命にかかわる病気がないかなど精査し、最終的に便秘症の診断となりました。
薬を処方し診療終了となっても表情が冴えず、心配事があるか尋ねたところ「大腸癌ではないかと心配」と教えてくださいました。心配であればと検査で調べてみることとなり、安心してお帰りになられました。

(2)生活習慣病で外来通院中の80代女性
運動習慣や食事の変化などに大きな変わりはないが、外来の度に血糖コントロールが悪化。その段階でいつもより時間をとってお話を伺ったところ、悪化した頃に愛犬が亡くなったが、高齢のため再び犬を飼うことが出来ないことを教えてくださいました。
対応について多職種で検討し、週末パピーウォーカー制度(週末だけ盲導犬の子犬を自宅で預かる制度)をご利用いただいたところ、血糖コントロールは徐々に改善しました。

■総合診療科の目指すもの
「住民が安心して過ごすために、医療を継続して提供する」という使命のため、多職種が連携しながら患者さん一人ひとりの生活に寄り添う医療を実践しています。
今後も患者さんとご家族が自らの人生を主体的に考え、納得のいく選択ができるよう支援していくとともに、地域の方々が安心して暮らせる環境を次世代へ引き継ぐために、小児救急再開に向けての勉強会など、さらなるチャレンジを続けていきます。

■済生会の先生に聞きました!
▽どんなことでも、まずここから
総合診療科 上野 伸行先生
総合診療科は、患者さんの健康全般をサポートする診療科です。あらゆる年齢の患者さんに対して、日常的な健康管理や予防、病気の診断と治療を行っています。
風邪から慢性的な病気まで幅広く対応し、患者さんの生活習慣や背景を考慮しながら治療を進めています。また、専門的な治療が必要な場合は、専門科に紹介する架け橋的な役割も担っています。どんなことでも思うこと、困っていることがあれば、ぜひお話してください。

▽熱意がつなぐ、地域のいのち
総合診療科 原田 愛子先生(江津出身!)
当院の魅力は、何より多職種の皆さんの熱意です!診療は医師一人ではできません。熱量の高い仲間がいて、支えあいながら働けることに、大きな魅力を感じています。
現在、医師不足や市民の高齢化など、江津市の地域医療は過渡期を迎えています。課題は多いですが、やりがいも多いです。
江津の皆さんの安心につながる医療を目指して、少しずつできることをおこなっていきたいと思っています。