くらし エーロさんに聞いてみよう フィンランドのよもやま話

Eerolla on asiaa
フィンランド出身国際交流員による、フィンランドや邑南町の話

■フィンランド人の性格は?
10月のエスポー高校の訪問では、邑南町の住民はより多くフィンランドの方々との交流ができました。
しかし、エスポー高生は、代表的なフィンランド人だったでしょうか。フィンランド人はそもそも、どんな性格とどんな気質を持っている人でしょう。

■風土の影響
一人当たりの生活空間が広いフィンランドでは、国民は独立した生き方を大切にします。
昔は自分で工夫して自分なりの生活を送って、自分の力で寒くて厳しい冬を乗り越えたりしました。今日、国の法律も個人の権利と個人の自由を重視していると言えます。
職種にも関わらず、仕事で課題を社員の個人判断に任せる場合が沢山ありますし、1人で大きい責任を担う場合も通常です。
団体のメンバーが個人で責任を取って動けますし、責任が問われるのも団体より個人です。しかし、独立した生活とともに、周りの人に声をかけて助けを求めることもいつでもできます。

■フィンランド人の謙虚さ
おそらく百年前、フィンランドの国際化が進んだとともに、外国に国民の特徴の一つとして「Sisuシス」が挙げられました。
シスとは困難と挫折に対する粘り強さと諦めない態度だとよく言われています。この性質のおかげで厳しい冬を乗り越えられますし、完全に破られそうな試合で最後まで張り切って結局勝てます。
一方で、フィンランド人は謙虚な態度を持っている人だと言われています。どうしても褒められるのが苦手な人が多いですし、勝利したら「まあ、普通にやっていただけです」とコメントする人もいます。こういう時にこそ、フィンランド人の、言動では人目を避けたいという傾向がよくわかります。

■日本人との相違点
第一印象はどうでしょうか。声高く話す人は少ないです。会話中に休憩を取る人が割と多いです。外国の話し相手が「どうしたの、私と話すのに興味ないの」と思う時もあるに違いありませんが、このような時にフィンランド人は言われたことを、ただゆっくり味わっています。自分の感情を言葉で表すことが苦手な人が多いですが、感情を込めて話す人も普通にいます。気持ちを伝える時、表情がかなり薄いとも言われています。相手が話し切るまで大人しく待ち、相手の言葉を遮りません。
ただし、1つの点でフィンランド人と日本人は違います。フィンランド人はすぐに話題の趣旨に進み、遠慮せず本音を直接に言います。これはフィンランドで当たり前で、話すのであれば具体的なことを話すという習慣です。相手の反応を予測することはあまりにも難しいので、ただ自分の言いたいことをなんとなく伝えて、それからなんとかなるという考えです。
上下関係が緩いフィンランドで平等な会話ができることが大事にされています。また、フィンランド人と会う機会があったら、カジュアルに話しかけてみてください!