- 発行日 :
- 自治体名 : 岡山県井原市
- 広報紙名 : 広報いばら 2025年9月号
■中秋の名月
夏も終わり、秋のお月見の季節が近づいてきました。月を愛でる風習は9世紀ごろに中国から伝来したと考えられていますが、秋のお月見が日本に定着したのは、秋は大気の水蒸気やチリが少ないために夜空が澄んでいることと、満月が眺めやすい高さに上ってくることのためと思われます。冬も夜空は澄んでいますが満月が頭の真上近くまで上り、眺めていると首が痛くなりそうですし、寒さが体にこたえます。
中秋は、いわゆる旧暦で秋の真ん中、旧八月十五日を意味します。現代の暦での日付は年によって異なり、今年は10月6日と、2007年以降で最も遅くなります。中秋の夜の月が「中秋の名月」ですが、中秋に満月になるとは限りません。今年は満月が中秋の翌日7日で、来年は中秋の翌々日になります。これは主に、中秋の日付が旧暦の一日(ついたち)である新月の日から数えて15日目に固定されているのに対し、新月から満月までの日数が約14日~16日と変化するためです。
美星天文台では今年もお月見イベントを開催します。さまざまな望遠鏡で名月をお楽しみください。
案内役 美星天文台長 綾仁一哉