文化 吉備中央町文化財探訪記(42)

~町内にある文化財を探訪してみよう~

【大八幡神社御神像(おおやわたじんじゃごしんぞう)】
町指定重要文化財(彫刻)

■解説
一木造り(1本の木材から彫られる造り)で、衣冠束帯(いかんそくたい)をまとった、素木(しらき)の像です。全高70cmあり、冠の立が大きく、室町時代の特色がよく表れています。男神像が1体、女神像が2体の合計3体が祀られており、そのうち男神像(左上の写真中央)が町指定重要文化財となっています。
素木とは、塗りなどをせず自然なままの状態の木材で造られたものをいいます。

■吉備中央町文化財保護委員からのワンポイントアドバイス
〔大木 直太郎(おおぎ なおたろう)委員〕
御神像がある八幡(はちまん)神社は、通称、大八幡(おおやわた)と呼ばれています。神社は大同(だいどう)元年(806年)に、時の天皇(平城天皇(へいぜいてんのう)。平安時代初期の天皇)の勅旨(ちょくし)によって創建(そうけん)されたと伝わるため、「大」(おお)の字があてられたとされています。旧社格としては、郷社(ごうしゃ)に分類されていました。
御神像は普段、本殿の奥に鎮座しているため、なかなか拝見(はいけん)することは難しいですが、ぜひ訪れてみてください。

お問い合わせ先:教育委員会事務局 生涯学習班
【電話】0866-56-9191