- 発行日 :
- 自治体名 : 広島県江田島市
- 広報紙名 : 広報えたじま 第253号(令和7年11月号)
江田島市農業委員会は、認定農業者等の農業者である委員8名と中立委員1名・農地利用最適化推進委員15名で構成され、農業地域振興のため、農地利用の最適化活動を行っています。農業委員会は、「農業委員等に関する法律」により、中立的な立場で公正な判断ができる農業者以外の農業委員(中立委員)を置かなければならないこととなっています。7回目は、中立委員である中福留美(なかふくるみ)委員(73歳)をご紹介します。
中福さんは、主婦として家事をしながら農業経験は家庭菜園くらい。「農業は分からないまま」中立委員として農業委員になられたそうです。けれども、8年間の委員活動を通じて、農地を守ることの重要性や農業の持つ力、農業者の高齢化による問題点等、農業について考えることができるようになったそうです。
「農業には不思議な力があります。四季を肌で感じながら、土を耕し、種をまき、苗を育てる。そして収穫する時の喜び。不思議と心が落ち着くんですよ。新鮮で安心なものを食べられるって最高の贅沢だなって実感できるんですよね。」と語ります。
毎朝の散歩では、畑で農作業をする人と出会うのも楽しみの一つ。「どうしてそんなに頑張れるの?」と尋ねると、「孫やこどもに食べさせたいから」と笑顔で答えてくれる人ばかり。その姿に、親の愛情の深さをしみじみ感じるそうです。
また、いつも畑に出られて草1本無い程きれいに管理されている方が、体調を崩して畑に出られなくなり、きれいだった畑が少しずつ荒れていく様子を見て、心を痛めています。
「本当に残念で切ない気持ちになります。畑を守り続けるって大変なこと。だからこそ、農業を支えていくことの大切さを感じます。」
農業の専門家ではないからこそ、地域の人の姿や思いを素直に受け止め、寄り添ってきた中福さん。温かいまなざしで地域の農地と人を見守る姿は、中立委員ならではの大切な存在です。
問合せ:農業委員会事務局
【電話】0823-43-1645
