くらし [特集]新春座談会 星野リゾート × 市長 対談(2)

▽海峡のデザイナーズホテル
市長:ホテルのコンセプトについて伺えますか。

鈴木:実は何度も計画を見直しました。最終的には「海峡のデザイナーズホテル」に行き着きました。リゾナーレブランドで「ゼロからつくり上げた」のは今回が初めてだったんです。

市長:今までは、再生案件が中心だったんですね。

鈴木:はい。今回は、建築設計の段階から細部までこだわり抜きました。

星野:リゾナーレのターゲットは、大人の滞在もありますが、子ども連れ、ファミリーも多いです。ただ、子ども向けに寄せ過ぎると大人に敬遠されてしまうんです。

市長:その境界線が、難しいところなんですね。

星野:ホテルの最大の課題が平準化なんです。夏休みは、ファミリー。秋は、大人の滞在。2月は、インバウンド。デザイナーズホテルという概念は、どのマーケットにも刺さるキーワードなんです。

鈴木:「デザインする」という言葉には、(1)海峡のロケーションを生かした空間のデザイン、(2)お客様の滞在そのものをデザインするという2つの意味を込めています。

星野:もう一つ。マスタープランの説明会や評価委員会の中で、市民の皆さんが懸念されていた「景観への影響」には細心の注意を払いました。海峡と街に溶け込む外観を追求し、たどり着いたのが「曲線」だったんです。アートのオブジェを置いたような外観にしてほしいと。外観設計のデザインをしていただいた日本設計の塚川譲氏には相当頑張っていただきました。建築で曲線をつくるのは、結構大変でコストも手間もかかるんです。でも我々はそこを重視しました。

市長:驚きましたよ。エレベーターを降りて、部屋までの廊下が曲線で構成されていて湾曲してるんですね。

星野:廊下の湾曲は、外観設計の結果生まれた副産物です。この場所で、理解を得て受け入れていただくには、大事な投資だと思いました。

市長:昭和62年に、あるかぽーとにホテルが計画された時から、常に市民の皆さんから景観をふさいでしまう懸念の声が出ていて、私はこれをどうクリアするか、ずっと格闘してきました。驚いていますが、今そういった声は全く聞かれません。デザインが、市民の「海峡観」と調和しているんだと思います。

星野:景観は永続的な資産です。街の象徴として誇れるものにするために、何度も検証を重ねました。

市長:市としても、この絶好の機会を逃すわけにはいかないと考え、海響館や唐戸市場のリニューアルなど、エリアの活気を生み出せるよう、いろんな政策に反映していきたいと思っています。

・鈴木「下関の皆さんの期待を裏切れない。」
・あるかぽーと・唐戸エリア マスタープラン
下関市と星野リゾートは、「あるかぽーと・唐戸エリア マスタープラン」を協働で策定し、関門エリアが「日本を代表するウォーターフロントシティ」となるよう取り組んでいます。マスタープランは、長期的で段階的な整備を計画しており、その第一弾が「リゾナーレ下関」の開業です。星野代表は、「先陣を切る私たちの責任は非常に大きい。次の段階がスムーズに進むよう、しっかりと取り組みたい」と話します。

・全客室から海峡ビューを楽しめます。
スーペリア(3名定員・38平方メートル)
デラックスフォース(4名定員・53平方メートル)
スーペリアダブル(2名定員・38平方メートル)
愛犬ルーム(4名定員・53平方メートル)