くらし 《特集》あなたの隣人、静かなる選択。下関市消防団(3)

■CHAPTER 3 消防団員インタビュー interview
●誰かがやる、その誰かになる。地域を「守る」選択
▽勝山分団
消防団歴15年目/団体職員 木原そよかさん
・私らしく、そして静かに地域に寄り添う
全国女性消防操法大会で欠員が出た際、急きょ補充要員として、私に声が掛かりました。消防団員の熱意に圧倒されつつも、入団してから見えた景色は、想像以上に広がりがあるものでした。新しいことへの挑戦、地域への愛着、そして病院の外でも医療従事者として役に立てる場との出会い。
災害時には、私は病院にいるため、現場に駆け付けることはできません。それでも、消防職員や地域の方々と築いた「顏が見える関係性」が円滑な連携につながると信じています。
消防団で背伸びする必要はありません。自分のライフスタイルに合わせて、そっと地域に根差す――それが私の消防団との向き合い方です。

▽彦島分団
消防団歴23年目/自営業 冨田真生さん
・支える役割で地域のためになれる
女性消防団の創設当初は広報活動が多く、正直、私は苦手でした。でも今は女性団員が増え、それぞれ得意分野を生かして活躍してくれているおかげで、私は現場で頑張れています。
とはいえ、最前線で消火活動等をしているわけではありません。危険な場面があるからこそ、消防職員のフォローに徹します。日ごろのご近所付き合いや土地勘を生かした情報を消防職員に伝えたり、敷地にホースを通すための交渉を手伝ったりと、地域で暮らす強みを生かすのです。
消防団は地域の力になれる存在です。入団希望者には、私自身が感じた魅力「地域とのつながりが深まり、出会いに恵まれること」も伝えていきたいです。

▽豊東分団
消防団歴15年目/会社員 山田祥克さん
・地域の未来につなぐ
生まれ育った自然豊かなこの町を、できるだけ良い形で、次の世代に残したい――。
その思いが根底にあります。地域に貢献する方法はさまざまですが、私にとって消防団での活動はその大切な一つです。
もちろん、無理をして最前線で消火活動するとか、水害時の復旧作業で体がボロボロになるまで土を掘る、というわけではありません。特別な力がなくても、自分ができることをやる。それだけでも、誰かの役に立てると信じています。
この活動を続けられているのは、家族や職場の理解と支えがあるからこそです。家族は消防団の行事に参加できるよう配慮してくれ、職場も出動の際には快く送り出してくれます。その思いやりに感謝しています。今、分団長の立場を担うようになり、これまで以上に「地域の未来」を意識するようになりました。次の世代が安心して暮らせる町であり続けるために、今できることを一つ一つ積み重ねていきたいと思っています。

■入団方法
入団条件:市内在住で18~65歳の健康な方
申込方法:
・最寄りの消防団へ。
・HPからか、電話で消防局警防課へ。

「所属分団のこと」「活動内容」「待遇」など、ご不明な点はお気軽にご相談ください。

問合先:消防局警防課
【電話】233-9112【HP】https://sbkeibou.wixsite.com/website