文化 みなみの海のいきもの図鑑(ずかん)

太平洋(たいへいよう)に面する美波町では多くの生き物たちが生息(せいそく)しています。このコーナーでは実際(じっさい)に撮影(さつえい)してきたリアルな写真と共にいろんな生き物たちをご紹介(しょうかい)します!

■タカアシガニ
以前も紹介しましたが、日和佐でタカアシガニが見られると県内外のダイバーの間で話題のため、改めて取り上げます。
一般ダイバーが潜水可能な水深域(最大40m)で見られるのは日本では美波町だけと言われていましたが、最近では水中写真家の方なども「世界中でここだけでは?」と言っています。
普段は水深200~400mの深海で生活していて繁殖期には水深50~70mまで上がってくると言われていますが、日和佐沿岸では3~4月の間、水深35m前後(最も浅くて水深15mほど)で確認されます。ほかにも同じような水深までやってくる海域があるのかは、まだ分かっていません。
日和佐では毎年確認されているので、観察し続けることで生態に関する何か新事実が発見されるかもしれませんね。日和佐のウミガメの産卵は有名ですが、ちょっと深い海の中ではタカアシガニの繁殖活動が行われていることも皆さんに知って頂けたらと思います。
ダイバー:長楽美保