- 発行日 :
- 自治体名 : 香川県丸亀市
- 広報紙名 : 広報まるがめ 令和7年3月号
■他を想い 自らを磨き 共に伸びる〈1〉
20年ほど前、「子どもは昔と比べて変わりましたか?」と問われた際、変わりつつあることを感じていたので肯定しました。今なら、「昔も今も子どもは変わらない」と答えます。子どもは昔も今も、「知りたい」「伸びたい」「関わりたい」「認められたい」…能動的でエネルギーに満ちた存在です。しかし、手の届くところにスマホやインターネットなどがある環境の中で、子どもたちは身体や五感を使って活動する機会や人との関わりが少なくなってきています。疑似体験の中では、真に失敗や痛みを経験することはありません。また自分も周りの大人も忙しい。比べられ、過度に期待され、結果を求められ、自分の価値を見出しにくい。その中で、子どもたちは、心の不安定さを抱え、思いを表出できにくくなっています。変わったのは、子どもたちを取り巻く環境であると感じています。
本年度、丸亀市教育委員会では本市教育大綱基本理念「自立と共生」に沿って、学校教育方針を『他を想い自らを磨き 共に伸びる』と改定し、人づくりを推進しています。その具現化のため、今年度から5年間を集中取組期間として、「学力づくり」「不登校対策」「ふるさと教育」「地域との連携」「教職員の働き方改革」の5項目からなる、『人づくり石垣プロジェクト』に着手しました。人は人との関わりの中で幸せを感じ、人との関わりを通して自分を見つめ成長します。豊かな学びと人との関わりの中で子どもの成長を一つ一つ丁寧に積み上げ、本市の人づくりを進めてまいります。
子どもたちはこれからの丸亀市を担っていく宝です。これからを生きる力を育むために学校・家庭・地域社会も同じ方向を向き、連携し子どもたちに関わることが大切です。市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
今月号から「人づくり石垣プロジェクト」の取り組みや子どもたちの様子を定期的に紹介します。学校では、毎日、教室や校庭で子どもたちの真剣な表情や笑顔がいっぱい広がっています。素敵な学校現場の様子も知っていただければ幸いです。
教育長 末澤 康彦