くらし CDO補佐官 鈴木邦和(くにかず)のDXのすゝめ(第35回)

近年、病害虫による農作物の被害は増加傾向にあり、私たちの食卓の安定が脅かされています。こうした中、海外の先進自治体では、農地にAIを活用する事例が増えてきました。例えば、ドローンやカメラで農地を撮影した画像をAIが解析することで、人の目では気づきにくい葉の色や形、病斑(病気の印)のわずかな変化を読み取ります。これにより、病害虫の発生をピンポイントかつ初期段階で発見できるようになりました。この手法の最大のメリットは、広範囲に農薬をまく必要がなくなり、本当に必要な場所に最小限の量で対策できる点です。その結果、被害が抑えられ、収穫量が安定し、食料の安定供給につながります。また、薬剤の使用量が減ることで環境負荷を最小限に抑え、より環境に配慮した農業が実現します。さらに、公園の樹木や街路樹の病気の発見にも応用され、街全体の安全管理が向上します。
このようにAIの活用は、みなさんの「食の安心」とだけでなく、「住みやすい街づくり」にも大きく貢献しているのです。