- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県久万高原町
- 広報紙名 : 広報久万高原 2025年5月号
■上黒岩遺跡考古館開館前夜 -田中盛重さんの聞き書き-
田中盛重さんは、長く旧美川村役場で勤務され、上黒岩岩陰遺跡に深く関わってこられました。田中さんは、発掘調査のたびに参加し、国史跡の指定を受けるための申請書を作成するなど、重要な職務に携わっていたそうです。
印象深いのは、松本清張が上黒岩岩陰遺跡を訪ねてきた際に当時の教育長と共に対応したことだそうです。
小説家として知られる松本清張は古代史に関する造詣も深く、『カミと青銅の迷路』(1978年・講談社)には、上黒岩岩陰遺跡に関する見解が書かれています。
また、福岡で開催された「日本列島展」のことを慶應義塾大学江坂輝弥先生から教えていただき出張し、そのまま立岩遺跡などにも行ったそうです。
これまで聞いたことのない話を数多く教えていただきました。
「考古館開館の時は、違う部署にいたのですが、落成式に呼んでもらったことが嬉しかった」という言葉が印象的でした。(遠部)
■学芸員のつぶやき
考古館で現在も使っている展示パネルの一部は『日本列島展』で使用されたものです。
問い合わせ:久万高原町教育委員会(美川支所)
【電話】56‒0211