くらし 人権・同和教育(15) お知らせコーナー

■つながりの中で
昨年の愛媛県人権・同和教育研究大会で報告していただいた菅英雄さんが、今年9月に自伝の本「約束の場所 精神疾患〜絶望からたどり着いた幸せ〜」を出版しました。
本書では、菅さんのこれまでの生きざまや、ゆきどけ〜ほっとスペース〜を開設し、現在に至るまでが記されています。その中で、もがき苦しんでいる様も赤裸々に記しています。障がい者であることを隠すことはないと気付き、周りの方々の助けを得ながら、歩んでこられた様子がよく分かります。決して順風満帆な歩みではなく、数々の挫折も経験されています。その中で、大切だったのは、やはり、周りにいる仲間の存在でした。
「何気ない日常の中で一緒に笑ったり、喜んだり。その一瞬一瞬こそが幸せだったのだと気付いた。自分もいつかこの世界とお別れするときが来る。周りの大切な人たちとも必ずお別れするときが来る。その当たり前の事実を忘れず、今を大切な人達と生きていきたいと思う。」(本文より抜粋)
菅さんは、「困っている人のどこまで踏み込んでいいのか初めは分からない。雑談を積み重ねていく中で、その人の思いがぽつりぽつりと出されてくる。」と話されます。
普段接している人がどんなことで困っているかは、さまざまなつながりの中で少しずつ見えてくるのではないでしょうか。

問い合わせ先:教育委員会 生涯学習係
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