くらし オープンなまちへ 教えてふるたにさん! 第8弾 拡大版(2)

今回の「教えてふるたにさん!」は拡大版です。
まずは、いつもの掲載場所からご覧いただき、このページをご覧ください。
(※詳しくは、本紙をご参照ださい)

(Q)坂村真民記念館の現状と今後について教えてほしい。
(A)平成24年3月に砥部町大南にオープンした坂村真民記念館は、熊本県出身で晩年は砥部町で暮らした坂村真民氏(名誉町民)の詩を展示し、後世へ氏の功績を伝える役割を担っています。
開館当初は約23,000人の来館者でしたが、現在、来館者数は減少の一途をたどっている状況です。(グラフ(1)参照)
令和6年度の来館者総数は4,061人、運営費は約1,900万円の単年度赤字で、開館以来、赤字運営が続いており、13年間の累積赤字額は約1億7,600万円にまで膨れ上がっています。(グラフ(2)参照)
この現状を町民の皆さんはどのように受け止められますか?年間約100億円という砥部町の年間予算からすると、かなりの額だとお分かりいただけると思います。赤字ということは、町民の皆さんに提供するサービスに充てられる財源が減っているということです。

私は、こういった状況は見過ごすことはできないと考えています。私が就任して以降、坂村真民記念館の現状と今後について、職員と協議を続けています。赤字を削減できる可能性があるのか、将来的な姿をどう描くのか。この現状から目をそらさず、検討していくとともに、その結果を町民の皆さんに共有させていただきます。
もちろん、坂村真民記念館以外にも課題となっている施設があります。昨年度、砥部焼伝統産業会館が約1,600万円、陶芸創作館が約1,300万円の赤字を計上しています。それぞれの公共施設の果たすべき役割は異なりますが、どちらの赤字も今後圧縮、削減していくために、施設の統合や民間委託について検討しています。なお、とべ温泉については、すでに民間企業へ無償で貸与し運営しており、砥部町の赤字はありません。
また、広田地域を中心に、有効活用されているとは言い難い公共施設が数多くあります。(旧高市小学校・体育館、旧教員住宅、ふるさと生活館、旧こぶし食堂など)こういった施設の対策を講じないまま保有していると、維持管理や廃止にかかる経費が増大します。砥部町としては民間企業に有効活用してもらおうと、県内で初めて遊休公共施設等のバスツアーを11月28日に開催します。
私は、公共施設の今後のあり方を重要課題と捉えています。10月の砥部町の人口は20,000人を下回りました。人口減少、少子高齢化、物価高騰等の社会問題を砥部町が乗り越えていくためには、行財政改革が不可欠です。町民の皆さんに新しい風を吹かせるとお約束したからには、厳しい問題に対し、逃げずに立ち向かっていきたいと考えています。私の考えを少しでも多くの人に知っていただきたいと、いつも以上に思いを込めて書かせていただきました。町民の皆さんに、私の考えや思いが伝わり、改革の後押しをしていただけますと幸いです。一緒に。ともに。