くらし 内子町の人☆キラリ TOWN’S STAR

まだまだ続く、米作りの飽くなき探求
■久保德太郎(とくたろう)さん(77)〔下宿間〕

「令和6年度飼料用米多収日本一」の表彰者が発表され、久保德太郎さんが「地域の平均単収からの増収の部」で日本農業新聞会長賞に選ばれました。大洲市・喜多郡では初の受賞となります。
約60年、米作りを続ける久保さん。主食米に加え、4年ほど前から飼料用米の生産も始めました。作付面積は約1.9ヘクタール。昨年の収量は10アール当たり784kgで、地域平均を280kg余り上回りました。栽培のコツは「肥料は窒素分を多めに、水はたっぷり。水量が豊富で、畦が高くないとできない」と語ります。大洲・内子の飼料用米農家で組織する研究会に所属する久保さんは「会員同士の情報交換もいい刺激に。多い人は10町歩作る。まだまだひよこです」と笑います。
これまで酒米も含めて10種類以上の米を栽培し、「ばっちり、という年はなかなかないが、品種や気候による違いもだんだん分かってくる」と久保さん。肥料をやる量やタイミングなど、試行錯誤が続きます。「人と違うこと、試すことが好きだから。これからも勉強ですよ」と笑みがこぼれました。