- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県伊方町
- 広報紙名 : 広報いかた 2025年8月号
俳人坪内稔典先生の母校である九町小学校では、親子で俳句作りに取り組んでいます。毎年、参観日には「親子俳句教室」を開催し、親子で校区を吟行しながら俳句をつくり、できた作品を親子文芸集「薫風」として発行し、地域の施設等にも配布しています。この親子文芸集「薫風」は、今年度で29号となります。
梅雨が明けたかのように感じられた6月19日、今年も親子俳句教室を開催しました。今年度で九町小学校が閉校になるということで、坪内稔典先生から、是非参加させてほしいという嬉しいお手紙をいただき、稔典先生をお迎えしての思い出に残る親子俳句教室になりました。
例年、八幡神社や西の浜など、校外に出て吟行を行っていましたが、今回は思い出いっぱいの校庭や校舎内をゆっくりと散策し、俳句のたねを探しました。九町小学校のあちらこちらで、親子で一つの物をじっくり見たり、頭を突き合わせて言葉をひねったりする姿がありました。稔典先生にアドバイスをもらっている児童もいました。
吟行の後は、稔典先生から、児童一人一人の完成した俳句を詠み上げてもらい、俳句のいいところを紹介していただきました。「素敵な俳句ができています。」と言っていただくたびに、児童の目がきらきらと輝き、俳句が好きになっていったように思いました。
改めて親子俳句教室は、俳句に親しみ、親子の触れ合いを深めるとともに、ふるさとへの愛着を育てる大切な機会となっていたと感じます。今回で最後となるのは大変残念ですが、これからも、地域の自然、もの、ことに目を向け、俳句づくりを楽しんでほしいと思います。
最後に、機会がありましたら、是非、親子文芸集「薫風」を御一読ください。