くらし 現役民生委員が語る「民生委員・児童委員」 なにより自分が楽しんで

民生委員・児童委員は厚生労働大臣から委嘱されたボランティアです。主な活動は一人暮らしをする高齢者宅の訪問、子どもたちや子育て世帯の見守りなど。関係機関や団体、地域につなぐ役割もあります。

現在、市では561人の民生委員・児童委員が活動しています。任期は3年で、今年の12月に民生委員・児童委員の一斉改選が行われます。上津地区民生委員・児童委員協議会会長の江藤公雄さんに聞きました。

■民生委員のやりがい
民生委員の活動として毎月56件の高齢者宅を訪問します。特に、一人暮らしをしていると不安や寂しさを感じやすい人が多いです。「困ったらすぐに、電話できるようにしています。頼りにしています」と言われたことがあります。
人とのつながりが薄れる中、訪問するだけで「ありがとう」と喜び感謝され、頼りにされるのは民生委員ならではのやりがいです。

■人とのつながりができる
毎朝、小学生の登校を見守る活動もしています。きっかけは散歩中に、通学路に交通量の多い五差路があることに気付いたことです。信号もないため危険だと思い、活動を始めました。
活動を始めて1年がたった頃、雨で行けなかった日がありました。翌日、子どもたちに「昨日いませんでしたね」と心配されました。「雨だったから」と答えると「おじちゃん、私たちは雨でも登校しているよ」と言われ、はっとしたこともありました。
用事があって活動できなかった時には「いつもの人が来ていない」と大騒ぎしていたと聞きました。
地域にとって、いることが当たり前になっていることが分かり、活動を続けようと決めて、今年で3年目。今では「五差路の人」と呼ばれています。

■やってみることが大切
民生委員の活動を通して、知識や経験が増えました。義理の母が認知症になって大変だったときも、冷静に対処し、サポートできました。人として優しくなれたと思います。
民生委員を始めるのはハードルが高いと感じる人が多いと思います。やってみるとやりがいがあり、学ぶことが多いです。知り合いも増えて毎日充実しています。なにより自分自身が楽しいので活動を続けられます。

問い合わせ先:地域福祉課
【電話】0942-30-9174
【FAX】0942-30-9752