くらし 日本語、伝えませんか?

本市には美しい史跡や名所を目的に多くの外国人旅行者が訪れますが、実は在住者も多く、現在、約700人・570世帯の外国籍の人が暮らしています。令和5年6月からは就労者の家族も滞在できるようになったことを背景に、市内の小中学校に通う外国籍の子どもたちも増加しています。
本市では、誰もが暮らしやすいまちになるように、太宰府市国際交流協会が中心となって、市民の皆さんが気軽に国際交流に参加できるイベントの開催や留学生・在住外国人への支援をしています。
今回は、在住外国人が日本で暮らすために必要な日本語をボランティアで教えている、ことだまの会の「太宰府にほんご教室」を紹介します。この教室では、26年前から本市で在住外国人に日本語を教えてきました。毎週月曜に9人の先生が日本語を教えていますが、続けていくにあたり、担い手の高齢化や人材不足が問題となっています。実際に教室で日本語を教える先生と日本語を学ぶ生徒の皆さんにインタビューして、リアルな声を届けます。

■日本語を必要とする人の助けになりたい
「太宰府にほんご教室 ことだまの会」
代表 小川(おがわ)操(みさお)さん

大学生の頃からボランティアで日本語を教えていました。日本語がわからない人に教えることは難しく、技術を磨いて日本語教師の資格を取得しました。結婚をきっかけに活動から遠のいたこともありましたが、30年前に福岡市で日本語教師を再開し、26年前に知人からの依頼で、中国からの帰国者に向けて太宰府市でにほんご教室を開くことになりました。教室を開くまでには、生徒にしっかりと日本語を教えられる人材や場所の確保など、苦労がありました。おかげさまで、日本語を学びたいたくさんの生徒が集まり合計46カ国・約1万5000人の生徒が教室へ通いました。さまざまな国出身の生徒と出会うことは、わたしにとっても感心することや新しい学びと発見も多く、活動を続けるモチベーションになっています。

▽高まる必要性、関心のきっかけになれば
これからも「にほんご教室」の必要性は高まりますが、日本語を教える担い手の高齢化や人材不足が問題となっています。大人だけでなく義務教育を受ける外国籍の子どもたちに対する日本語教育の必要性も高まっています。ことだまの会では、スタッフ全員が日本語教師の資格を持ち熱心に教えています。多くの人に教室の活動に興味・関心を持ってもらえたらと思っています。

▽温かい場所でありたい
「にほんご教室」では日本語を学ぶだけでなく、勉強の後にお茶をしながらおしゃべりをして過ごす時間を設けています。そこでは、先生も生徒も飛び入りゲストもウェルカムなアットホームな雰囲気で、日常のことや夢・目標のこと、懐かしい思い出話など、色々な話をしながらお互いを理解し合うことができます。ぜひ、にほんご教室に遊びに来て、色々な国の人と交流してもらえると嬉しいです。

◆太宰府にほんご教室の担い手に興味がある人は(公財)太宰府市国際交流協会へ
一緒に活動してもらえる賛助会員も募集中!
年会費:個人1,000円/学生会員500円/法人会員1万円
【電話】918-5391
【FAX】918-5392
【Eメール】[email protected]

■にほんご教室に集まる皆さん
▽生徒の李斐妍(リヒケン)さん
2年ほど前に、夫の仕事の関係で中国から家族で引っ越してきました。太宰府市は緑があり歴史もあり、とてもよいまちで、散歩をすることが楽しいです。散歩中にいきいき情報センターの付近を歩いているときに「にほんご教室」のことを知りました。教室に通って日本語を勉強することはとても楽しく、今は日本語能力試験に向けて勉強しています。

▽生徒のハノ・イメルダ・アブタルさん
6年前にフィリピンから日本に来て、弁当を作る仕事をしています。職場には外国籍の人も多いですが、コミュニケーションは日本語です。はじめはよく理解できませんでしたが、にほんご教室に通いはじめて会話がだいぶ聴き取れるようになりました。今は日本語を学ぶことが楽しいです。目標は自分がほかの誰かのために日本語の学習を手伝うことです。

◆太宰府(だざいふ)にほんご教室(きょうしつ)
日時(にちじ):毎週(まいしゅう)月曜(げつよう)10:00~12:10
場所(ばしょ):太宰府市(だざいふし)いきいき情報(じょうほう)センター
参加費(さんかひ):毎月(まいつき)700円(えん)

フレンズベル倶楽部(くらぶ)メンバーのつどいの参加者(さんかしゃ)を募集中(ぼしゅうちゅう)!!
外国人(がいこくじん)や留学生(りゅうがくせい)と地域(ちいき)に暮(く)らす人(ひと)が交流(こうりゅう)できるイベントです。「料理(りょうり)」「民族衣装(みんぞくいしょう)によるファッションショー」などの企画(きかく)で、年(ねん)1回(かい)開催(かいさい)しています。
このほか、国際理解講座(こくさいりかいこうざ)、日本文化体験講座(にほんぶんかたいけんこうざ)など、多文化(たぶんか)の理解(りかい)を深(ふか)める講座(こうざ)もあります。

日時(にちじ):6月(がつ)22日(にち)(日)(にちようび)12:30~15:00(食事(しょくじ)あり)
場所(ばしょ):太宰府市(だざいふし)いきいき情報(じょうほう)センター205・206・207
対象(たいしょう):どなたでも
定員(ていいん):80人(にん)程度(ていど)
※事前申込(じぜんもうしこみ)が必要(ひつよう)
参加費(さんかひ):一般(いっぱん)500円(えん)/学生(がくせい)・子(こ)ども300円(えん)(別途(べっと)、年会費(ねんかいひ)が必要(ひつよう))
申込締切(もうしこみしめきり):6月(がつ)10日(か)(火)(かようび)17:00まで

問い合わせ:国際・交流課
【電話】内線482