くらし 国際交流・韓国

◆韓国の若者の消費傾向と変化

太宰府市国際交流員
金辛泫(キムシンヒョン)

近年、韓国では若者の消費傾向に大きな変化が見られています。その代表的な流れとして、「YOLO(ヨルロ)」、「FIRE(ファイア)」、そして「YONO(ヨノ)」があります。
「YOLO(You Only Live Once)」は、2010年代半ばから広がった価値観で、「今この瞬間を楽しむ」ことを最優先にしたライフスタイルです。将来のための貯蓄よりも、旅行や趣味、美食などにお金を使う傾向が強まりました。この背景には、厳しい就職競争や住宅価格の高騰といった社会的要因があり、「どうせ将来は不確実なら、今を楽しもう」とする考えが広がったからです。
その後、「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」という考え方が注目を集めました。これは新型コロナウイルスや厳しい社会状況から影響を受けたもので、早期引退を目指し節約と投資に力を入れるライフスタイルです。
そして、最近登場したのが「YONO(You Only Need One)」です。これは「人生に本当に必要なものは一つでいい」というミニマリズムに基づいた考え方で、物質的な豊かさよりも精神的な充足を求めるライフスタイルです。
このように、韓国の消費傾向は「今を楽しむ」から「将来への備え」、そして「本当に大切なものへの集中」へと移り変わってきました。社会の変化に敏感な韓国の若者たちの選択、皆さんはどう思いますか?