健康 [シリーズ One Health]健診で健康を知る

私たちの身近に存在するワンヘルスを、ワンヘルス総合推進室とその道のプロフェッショナルが深掘りしていきます。今回は、健診の大切さを健康づくり課と深掘り!
ワンヘルス宣言事業者であるヨコクラ病院の横倉院長にもお話を伺いました!

■死因の約半数を占める生活習慣病
近年、高齢化や社会生活環境の変化などに伴い、生活習慣病にかかる人が増えています。中でも「がん」は、年齢とともにかかる率が高くなり、日本人の2人に1人がかかるといわれています。

心疾患や脳血管疾患は、食事・運動・喫煙などの生活習慣が影響するといわれています。

■早期発見・早期治療が要(かなめ)に
生活習慣病の多くは自覚症状が現れにくく気づかないうちに進行し、深刻な病気を引き起こす恐れがあります。
しかし初期段階であれば、食生活の見直しや運動、禁煙などで改善することもできます。
生涯にわたって元気で健康に暮らしていけるよう、さまざまな健診を活用して自分の健康状態を知ることから始めてみましょう!

◇一般的な特定健診の基本項目
・診察
・身体計測
・血圧測定
・脂質検査
・血糖検査
・肝機能検査
・尿検査

◇がん検診の種類
・胃がん検診(40歳以上)
・子宮頸がん検診(20歳以上)
・肺がん検診(40歳以上)
・乳がん検診(40歳以上)
・大腸がん検診(40歳以上)

市ではさまざまな健診を実施しています。
「忙しいから」「病院や検査は苦手だから」と先延ばしにせず、家族のため、自分の未来のためにぜひ定期的に受診しましょう!

・詳しい健診情報は、市ホームページをご覧ください。

■社会医療法人 弘恵会 ヨコクラ病院
院長 横倉義典さん

Q.健康診断や予防接種はなぜ重要?
新型コロナウイルスやインフルエンザもそうですが、日本人にとって身近な人獣共通感染症である「日本脳炎」の予防にも、子どもの頃の予防接種が大きな意味を持っています。日本ではなくなったといわれる「狂犬病」も、犬の予防接種が進んだからなんです。
近年は、外国との交流が急激に増加し、いつ感染症が流行してもおかしくない状況です。それに備えて、常に健康な体にしておくことが大事で、特に基礎疾患がある人は重症化しやすいので注意が必要です。そのためには、健康診断がとても重要な機会で、早いうちに体の異常を見つけて治療できるというのは、とても意味のあることだと思います。
日本は赤ちゃんから高齢者まで健康診断の制度がしっかりしていて、世界でも評価されているんですよ。健康診断や予防接種を受けることは、健康管理の入口なんです。
ただ、健康診断で異常が見つかっても、「ちょっとくらい大丈夫」と思って放置してしまう人が多いんです。結果をきちんと受け止めて、再検査などの行動に移すことが、健康を守るためにとても大事だと思いますね。

Q.医師から見たワンヘルスとは?
感染症の多くは人獣共通なので、もともと医療の分野では人と動物の健康は繋がっていました。しかしワンへルスの考え方は、環境の健全性にまで広がっています。これは新しい考え方だなと思いました。
森林開発や人口増加などにより生態系が崩れ、人と動物の関係性が変化したことで、野生動物が持っていた病原体が人にも感染するようになったと考えられています。ですから、健康を維持していくには、環境も同時に守っていかなければならないんだと思います。
人と動物と環境は「健康」と密接に関わっています。健康診断で自分の弱点(リスク)を把握し、健康に役立てることはワンヘルスの実践にも繋がると思いますよ。

元気だから大丈夫と思っていても、体の中ではSOSが出てるかも!
日頃から自分の健康を知ることもワンヘルスなんですね!

問合せ:総合政策課 ワンヘルス総合推進室
【電話】88-9754