- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県粕屋町
- 広報紙名 : 広報かすや 令和7年5月号
■高齢者のうつ病と認知症
~早めに気づいて心と脳の健康を守りましょう~
高齢になると、環境の変化や身体の不調、人との交流の減少などが原因で気分が落ち込みやすくなります。しかし、高齢者のうつ病は本人が自覚しにくく、「もう年だから」「疲れているだけ」と見過ごされがちです。そのため、気づかないうちに症状が悪化し、重症化してしまうケースも少なくありません。さらに、高齢者のうつ病は認知症と深い関係があることがわかっています。うつ病を放置すると認知機能の低下が進み、認知症を発症するリスクが高まるため、早めの対策が重要です。
◇身体的な症状が現れやすくなる
高齢者のうつ病は、身体的な症状が強く現れるケースが多くみられます。
身体の不調:頭痛、関節痛、肩こり、めまい、耳鳴り など
精神的な変化:妄想、不安、焦燥感 など
◇認知症と間違われやすい
高齢者のうつ病と認知症の症状は似ているうえに、同時に起きるケースもあります。
意欲の低下:「やる気が出ない」「何をするのも面倒に感じる」
認知機能の低下:「物忘れが増えた」「ぼんやりすることが多い」
生活習慣の変化:「好きだったことに興味がなくなる」「食欲が落ちる」「眠れない」
「最近気分が落ち込みやすい」「物忘れが増えた」と感じたら、一人で抱え込まずに家族や医療機関に相談しましょう。早めに対策をしてうつを改善することが、認知症の予防にもつながります。
うつ病を防ぎ、認知症のリスクを下げるには、生活習慣を整えることが重要です。朝は決まった時間に起きて日光を浴びる、ウォーキングなどの軽い運動をする、魚や野菜を中心とした栄養バランスの良い食事をとることが効果的です。また、人と積極的に交流し、趣味や地域の活動に参加することで、気持ちを前向きに保つことができます。毎日の小さな心がけが、これからの健康な生活を支える大きな力になります。
介護や認知症の悩みなどはいつでも地域包括支援センターにご相談ください。認知症に関心のある方はどなたでも参加できる、かすやおしゃべりカフェ(認知症カフェ)も毎月開催しています。日程や時間は本紙24ページをご覧ください。
問い合わせ:粕屋町介護福祉課(地域包括支援センター)
【電話】938-0229