- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県吉富町
- 広報紙名 : 広報よしとみ 令和7年3月号
吉富町×紅はるか
地産地消と食育を進める取り組みとして、九州一小さな町で令和3年から始まった特産品開発。
「農と食と人をつなぐプロジェクト」として進めるこの取り組みには、農家や飲食店、地域とこども、担当者の熱い想いが込められていました。
■地域の農産物などの食をブランド化し、付加価値をつけることは、地域経済の活性化に大きく貢献します。特産品のブランド化によって、地域の魅力が広く認知され、観光客や消費者に選ばれる存在となります。しかし、ブランド化は単なるパッケージやロゴのデザインにとどまらず、戦略的な取り組みが求められ、作り手の思いや地域の自然環境や風土、地域や未来を担うこども達に密着した持続可能な取り組みが必要です。
■町の特産品開発
町では、令和3年から紅はるかのブランド化に向け取り組みをスタート。これまで小学生を対象とした栽培体験や紅はるかを使ったお芋パーティなど、社会教育の一環として食育や地産地消の大切さを伝えてきました。
また、当初は4名だった生産者もこれらの取り組みに協力したいと、賛同していただき、現在では8名にまで増え、当初は年間1t未満であった生産量も15tにまで増加し特産品にかける想いが着実にかたちになってきています。
ブランド化については、毎年、大好評をいただいている「よしとみoimoweek!」で、町内10事業所が協力のもと紅はるかを使用したグルメやスイーツなどが提供されます。期間中は連日遠方や県外からも多くの人たちが紅はるかのスイーツを求めて来町していただけるようになり、「紅はるか」が「特産品」として定着してきたといえます。
〇1月31日に実施された「小学生の特産品アイデア発表会~おいもでまちおこし~」。小学3年生が9グループに分かれて、それぞれが紅はるかのPRのためのポスターやCM動画、レシピ、キャラクターなどを作成し、取り組みを発表しました。
〇紅はるかの生産に精力的に取組んでいただいている髙橋さんご家族と井上さん。特産品である甘くて美味しい紅はるかは、吉富町の農家さんにより丹精こめて作られます。
■九州一小さな町で育つおいもの特徴
スイーツとして、近年ますます注目を集めるさつまいも「紅はるか」。「紅はるか」は、食味・いもの形・収量性・病害虫抵抗性のバランスに優れた、食用のさつまいもで、さつまいもの中でも甘さが強く、しっとりねっとりとした食感が特徴です。その名の通り、従来のさつまいもを「はるか」に超える味わいとして、全国的に高い人気を誇ります。
■大好きなふるさとに特産品を!
「紅はるか」は、焼き芋だけでなく、スイーツやお菓子などの加工にも適していることからその魅力を少しでも多くの人に伝えていきたいと普及に取り組んできました。社会教育の一環で小学生のみなさんとも一緒に取り組みを進めていますが、こども達は、みんな一生懸命で、素晴らしいアイデアをたくさんいただけるので、私もやり甲斐を感じて、更に頑張れるんです。これからも「紅はるか」を活用した食育や地産地消の大切さをこども達に伝えていきたいですね。また、現在では、生産者の協力を得て生産量も確実に伸びてきたので、認知度も更に伸びるような戦略を練っていきたいです。
特産品でまちづくり!
(担当者 地域振興課 山本大陽)