- 発行日 :
- 自治体名 : 佐賀県多久市
- 広報紙名 : 市報たく 令和7年5月号
■「憲法記念日に想うこと」
5月3日は憲法記念日です。憲法は、私たち国民には価値があり、だれもが大切であることと、個人の権利や自由を守るために作られました。私たちが持っている権利や自由は、決して最初から存在していたわけではありません。日本国憲法の制定には、多くの人々の熱意と努力、そして深い想いが込められています。
憲法制定に深く関わった人物で、私が思い浮かべるのは、白洲次郎(しらすじろう)さんです。彼は、日本国憲法に、個人の自由と権利を尊重することを重視しました。彼に関する著書の中で「憲法は、理想を掲げるだけでなく、現実的な問題解決の手段となるべきだ」と述べています。彼は日本が自主的に憲法を制定することの重要性を説き、日本の主権を守るために尽力しました。そして、もう一人、ベアテ・シロタ・ゴードンさんです。彼女はその当時、日本女性の権利が低いことを理解していたことから、憲法に女性の権利を明記することを強く推進しました。特に、第24条に定められた「家族における個人の尊重と両性の平等」は、彼女の強い意志と情熱がなければ、今の日本の女性の権利は大きく異なっていたかもしれません。
憲法記念日は、私たち自身の権利と自由を再確認する日でもあります。憲法が正しく理解されているか、権利と自由を守られているかを考えてみませんか。権利と自由が維持できるように、私たちの努力も必要です。
社会教育指導員 宮下(みやした)