くらし つなごう未来へ! 島原半島ユネスコ世界ジオパーク

■なぜ島原半島には“地獄”があるのか
701年に開山したとされる温泉(うんぜん)山。1934年に日本初の国立公園に指定され“雲仙”に改名されたこの地は、修験僧(しゅげんそう)修行の地やキリシタンへの拷問の地、外国人観光客の避暑地としての歴史があります。
雲仙温泉は火山性の温泉で、地下のマグマだまりからの火山ガスと地下水が混ざり合って形成されます。島原半島には多くの断層があり、断層の一部が温泉の通り道になっていると考えられています。
噴き出す温泉の量は火山ガスと地下水が混ざる量で決まります。火山ガスに対して地下水の量が少ないと、混ざり切れなかった火山ガスは地表に噴き出します。この火山ガスや強い酸性の温泉水に溶岩や地層が触れると、中のミネラル成分が溶け出し、白い泥へと変化していきます。
つまり雲仙でみられる白い泥の間から温泉や火山ガスが噴き出す景観“地獄”は火山ガスに比べ地下水の量が少ないために作られたものです。
雲仙地獄には温泉たまごなどさまざまな名物があります。一般的には怖いイメージがある地獄ですが、雲仙の“地獄”は島原半島に火山があるからこそできた大地の贈り物なのです。

問合せ：島原半島ジオパーク協議会
【電話】0957-65-5540【E-mail】[email protected]