その他 あとがき

春の陽気になり、あちこちで春の植物が芽吹いているのを目にするようになりました。子どもの頃は、道端の花で花冠を作ったり、つくしを取って回ったりと外遊びが一番楽しい季節でした。特に楽しかったのは、日輪寺でのわらび取りです。毎年妹たちと競うように頂上に向かって登りながらわらびを取っていました。道なき道を登っていたので、つつじの枝であちこち擦り傷だらけ、手も泥と植物の汁でドロドロになって登頂し、お昼ご飯を食べて帰るのがいつもの流れでした。今そんなことしようものなら、次の日筋肉痛で寝たきりになるのを覚悟しなければなりません。近年では、店頭に並ぶわらびを見て「若いっていいね」という言葉を噛み締めてしまいます。(卯)