くらし 菊池人(140)~私は人と自然をつなぐ役
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- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県菊池市
- 広報紙名 : 広報きくち 令和7年7月号
■うぶとも農園 上野 智美さん
〔Profile〕うえの・ともみ
昭和60年生まれ。きくち未来創造塾1期生。うぶともの活動を部活化し、野菜部、米部、加工部、ボランティア部など分野に分けて活動を行う。夏限定の農園カフェでは、体にやさしい手作りメニューや自家製シロップのかき氷などを振る舞う。令和5年度には、県内の優れた農業経営などをたたえる熊本県農業コンクール大会の地域農力部門に入賞。滝地域・熊本県立大学・市が連携して実施している集落点検事業(地域の将来を考えるために住民ワークショップなどを実施する事業)にも参加するなど、積極的に地域と関わっている。夫と娘の3人家族。大琳寺区在住。39歳。
幼少期は祖父母の農作業を手伝い、自然を身近に感じていた。中学生で環境問題に触れ、「どうにかしたい」と行動を開始。家や学校で節電・節水などを心掛けたが、一人の力に限界を感じた。
自然と関わる仕事を探し、大学卒業後は環境に配慮した住宅会社へ就職。祖父が体調を崩したのを機に、農業に関心を持った。家族の理解や叔父が滝地域の農地を紹介してくれるなど、多くの縁に恵まれ、平成21年にうぶとも農園を開園。自然との共生を目指し、無農薬で野菜やコメの栽培を始めた。「農作業だけでなく、人が集まり”智恵(ちえ)”と友達が産まれるコミュニティをつくりたくて『うぶとも』と名付けました」
自然や農業に触れ合う機会をつくるため、農業体験をスタート。千畳河原の清掃活動も行い、市外からも多くの人が参加してくれた。平成24年に農園カフェをオープン。観光客や地域の人たちでにぎわっている。地域との交流も増えていき、問題にも目が向くようになった。「担い手が減り、このままでは棚田や河原を守れなくなる。今年は、熊本県立大学と市が連携した住民ワークショップが行われていて、みんなで解決策を探しています」
活動を始めて16年。多くの人に出会い、支えられている。「うぶともを始めて、自然を守りたい人が地域の中にも外にもたくさんいることが分かった。つながった思いは、豊かな自然と大好きな地域を守る力になると信じて、私にできることを続けていきます」
■「菊池人」希望者を募集します
新しいことに挑戦している人、伝統を受け継いでいる人など、菊池で頑張っている人を募集します。本市在住であれば自薦・他薦は問いません。詳しくは市長公室までお問い合わせください。
問い合わせ先:市長公室広報交流係
【電話】0968-25-7252