- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県菊池市
- 広報紙名 : 広報きくち 令和7年8月号
■岩下神楽
市に伝わる無形民俗文化財の中には、後継者不足などの理由で休止していたり、残念ながら途絶えたりしたものもあります。今回は岩下神楽(現在休止中)をご紹介します。
岩下神楽は四町分の岩平区に伝わる神楽で、肥後神楽の流れをくむとされますが、その起源は定かではありません。
伝承によると、西南の役の翌年( 明治11年)、何か芸能を習おうという話になり、氏神でおみくじを引いた結果、神楽に決まったため、近隣の神社(下河原四宮神社、七坪産神社、加恵須賀神社)の神官に特訓を受けたといわれています。
戦後一時途切れたものの、昭和46年に継続を図るため保存会が設立されました。現在は活動を休止していますが、以前は10月14日の四町分座祭日、11月15日の岩下座祭日などで奉納されていました。
演舞は榊舞、持幣舞、参舞、弓の舞、剣の舞、唄舞、問の舞、弓剣の舞の8座が伝わっており、問の舞では神主と鬼神の国譲りの場面が演じられます。鬼神の面に「寛保3(1743)年7月吉日 熊本の藤吉作」と銘があるところから、この頃に作られたものと考えられています。
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