くらし 〔議会だより第47号〕9月定例会(1)

令和7年第3回定例会が9月9日(火)から18日(木)の日程で開催され、人事案件1件、条例制定2件、条例改正3件、工事請負契約締結2件、令和7年度各会計補正予算6件、令和6年度各会計決算7件が提案され、慎重に審議した結果、それぞれ原案どおり決定した。

■令和6年度決算審議は委員会形式
◆決算審査特別委員会を設置

▽決算審査特別委員会
9月9日の定例会初日、議長提案により委員会を設置。委員長に米本宗徳(よねもとむねのり)議員、副委員長に荒嶽晋(あらたけすすむ)議員を選出。
全課の審査を終了後、各会計決算の認定について、採決した結果、全員賛成にて認定すべきものと決定した。

◇総務課関係
Q:ドライブレコーダー設置補助金は前年度より倍に増えた。車の買い替えによるものか。
A:1人1回しか申請ができないため全て新規。行政評価で補助金を推進するよう意見があり、広報回覧で周知し令和6年度申請が増えたもの。
意見:今後、買い替え需要もでてくることから制度拡充も検討いただきたい。

Q:団員報酬について、総務省は個人振り込みを推進しているが、今後は個人振り込みになるのか。消防団からの意見はどうか。
A:消防幹部会ではそのまま分団振込みが良いとの意見であった。団員には現在アンケートを取っているところであり、アンケート結果を踏まえ判断していく。
意見:消防団の組織再編も予定されていることから、組織が弱体化しないように配慮いただきたい。

◇税務住民課関係
Q:観光客や合宿客が増えたことで宿泊者数が増えているが、入湯税は前年度より減少している。その要因は。
A:1事業者が令和5年6月以降に入湯税を課せられる鉱泉浴場ではなくなったこと、キャンプ場などの温泉がない施設への宿泊が多かったこと、宿泊を伴うイベントが実施されなかったことなどによる。

◇保健福祉課関係
Q:認知症カフェの開催場所である「岩野サテライトオフィス」に企業が進出するようだが、事業の継続に問題はないか。
A:進出企業は同施設においてカフェ経営もされる予定であり、認知症カフェも連携して実施する予定。

Q:高止まりしている介護給付費を抑制するため、地方創生推進課で進めているスポーツサイエンス事業との連携を予定しているか。
A:まずは、既存事業の連携に向け両所管課で検討を進めている。併せて、高齢者だけでなく若年層の健康増進に関する取り組みも検討している。

◇産業振興課関係
Q:令和6年度の新規事業であった担い手規模拡大奨励金の実績は。
A:農用地の売買と賃借、合わせて5名(16筆、205a)に交付した。担い手への農用地集約や負担軽減を目的としており、継続的に実施したい。

Q:森林経営管理制度における私有林の村への管理委託を希望する者はどの程度いるのか。
A:令和2年度から令和4年度にかけ行った調査では、157名、521筆。令和6年度に候補地を選定し、現在、現地調査を行っているところ。

◇建設課関係
Q:近年、公営住宅入居者の収入超過による退去が見受けられるが、その対策は。
A:公営住宅は国の補助金で整備したものであるため、耐用年数を考慮しながら一般住宅への切り替えを行っている。所得制限については、全国的に見直しが検討されているところ。
・意見…収入超過に起因した公営住宅退去による村外転出を抑止できるよう、引き続き対応を検討していただきたい。

Q:災害復旧事業費について、4億3千万円ほど繰越明許及び事故繰越となっている。現在の進捗状況は。
A:農地等災害復旧事業は全て発注済みである。公共土木施設及び林道施設については、被災箇所へのアクセス道が未復旧のため制約を受け一部発注できない状況。

◇地方創生推進課関係
Q:ふるさと納税制度の改正により9月から募集サイトのポイント付与が終了するが、今後の新たな戦略はあるか。
A:寄附後に返礼品を即日発送可能なAmazonふるさと納税が今後伸びることを見越して本サイトのプロモーション強化を検討している。また、岩野サテライトオフィスに進出した企業と村内農家、役場とが連携した官民連携による新たな取り組みを検討している。

Q:市房山キャンプ場の指定管理から1年が経った。今後の利用客数の目標値は。
A:リニューアル以前のピーク時が年間4,000人。まずはそれ以上を目指している。
・意見…目標達成のため、村の観光事業とのタイアップに期待したい。

◇教育課関係
Q:水上学園図書室の蔵書数の充実についていかがか。
A:文部科学省が示している標準冊数に足りていない。令和7年度予算で前期課程は充たせる予定だが、後期課程はそれでも不足する。
・意見…児童生徒の要望も聞きながら、標準冊数を満たせるよう計画的に充実を図っていただきたい。

Q:水上学園が義務教育学校となり3年目となるが、どのようなメリットがあったか。
A:中1ギャップ(※)の解消、特性がある子や特別な支援が必要な児童生徒に対する先生間の情報の共有、教科担任制による質の高い授業、異学年交流による豊かな心の育成などが挙げられる

※中1ギャップ…中学校への進学を機に、小学校とは異なる環境の変化(学習面、生活面、人間関係など)になじめず、精神的に不安定になったり、不登校やいじめにつながったりする現象を指す言葉です。