- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県杵築市
- 広報紙名 : 広報きつき 令和7年3月号
■八幡宇佐宮御託宣集(はちまんうさぐうごたくせんしゅう)〔杵築地域〕
県指定年月日:1960年3月22日
古文書/県指定有形文化財/八幡奈多宮
八幡宇佐宮御託宣集(はちまんうさぐうごたくせんしゅう)(古写本)は、正和(しょうわ)2年(1313)に宇佐弥勒寺(みろくじ)の学頭(がくとう)(学問・教育などの学事を統括する僧侶の役職名)であった神吽(じんうん)が宇佐宮の由緒や託宣・文書・記録などを編纂(へんさん)した鎌倉時代の歴史書です。
八幡奈多宮が所蔵するこの託宣集は、八幡研究上の根本史料の一つに数えられ、奥書などから応永(おうえい)4年(1397)~康正(こうしょう)2年(1456)までの間に書写された現存する県内最古の史料として知られています。
全16巻で構成され、そのサイズは縦幅29.2cm、横幅は巻によって差があり、大きさは最も長いもので13.1m、最も短いもので5.3mとなっています。また、16巻全てにそれぞれ「我之巻 第一」、「名之巻 第二」、「護之巻 第三」といった名前が付けられており、これは八幡大神が託宣された「我名護国霊験威力神通大自在王菩薩」から一字ずつ配して巻名に用いたことに因(ちな)んでいます。託宣集には、八幡奈多宮の由緒についても記述があり、八幡信仰を通じて宇佐宮と密接な関係性にあったことを物語っています。
お問い合せ:文化・スポーツ振興課 埋蔵文化財係
【電話】0978-63-5558